利用報告書

桑葉に含まれる糖尿病予防成分の合成と解析
樋口 央紀
株式会社機能性植物研究所

課題番号 :S-17-CT-0071
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :桑葉に含まれる糖尿病予防成分の合成と解析
Program Title (English) :Synthesis and analysis of functional ingredient in mulberry leaves
利用者名(日本語) :樋口 央紀
Username (English) :Oki Higuchi
所属名(日本語) :株式会社機能性植物研究所
Affiliation (English) :Biodynamic Plant Institute Co., Ltd. (BPI)

1.概要(Summary)
桑葉は、古くから糖尿病に効果があるとされ、漢方では桑白皮(ソウハクヒ)として、鎮咳、去痰に用いられてきた。弊社では、桑葉に含まれる糖尿病予防成分(1-デオキシノジリマイシン、GAl-DNJ、ファゴミンなどのアザ糖類)の分析技術を開発し、これにより高機能の桑葉食品の開発が可能になった1)。アザ糖類の標準品は1-デオキシノジリマイシンしか市販されていなかったが、これ以外のアザ糖類についても精製を行い、ファゴミン、GAL-DNJの販売が可能になった。本利用課題では、桑の葉に含まれているアザ糖類およびその誘導体を合成し、構造解析等を行っている。

2.実験(Experimental)
最初に桑の乾燥粉末から水とエタノールによって目的とするアザ糖類の粗抽出を行った。得られた粗抽出物は濾過、濃縮等の工程後に、各種イオン交換クロマトグラフィー(島津液体クロマトグラフィー分析システムCLASS VP、千歳科技大NP登録)に供し、各種アザ糖類を精製した2),3)。生成したアザ糖類は、NMR(日本電子JNM-ECP400、千歳科技大NP登録)に供し、各種スペクトル解析(1H、13C、1H-1H COSYなど)を行い、構造を確認した。1-デオキシノジリマイシンについては、化学合成法によって、N-メチル-1-デオキシノジリマイシン(誘導体)を合成した。合成方法は、生成した1-デオキシノジリマイシンに37%のホルムアルデヒドと80%ギ酸の存在下で、80℃で反応させた。イオン交換クロマトで再精製し、N-メチル-1-デオキシノジリマイシンを得た。

3.結果と考察(Results and Discussion)
現在、合成したN-メチル-1-デオキシノジリマイシンについて質量分析装置で構造解析を行っており、分子量の確認を行っている。NMRによる解析についても各種スペクトル解析(1H、13C、1H-1H COSYなど)を行う予定である。

4.その他・特記事項(Others)
・参考文献
1) K. Nakagawa et al. Anal Biochem,
404(2010) 217-222.
2) N. Asano et al. Carbohydrate Research,
253(1994)235-245.
3)N. Asano et al. Carbohydrate Research,
259(1994)243-255.
・謝辞
本研究の遂行にあたりまして、ご協力していただきました千歳科学技術大の河野敬一先生に感謝の意を表します。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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