利用報告書

α-Ga2O3の電気的異方性の研究
城川潤二郎
立命館大学

課題番号 :S-18-NR-0032
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :α-Ga2O3の電気的異方性の研究  
Program Title (English) :Research on electric anisotropy of alpha Ga2O3
利用者名(日本語) :城川潤二郎
Username (English) :J.Kikawa
所属名(日本語) :立命館大学
Affiliation (English) :Ritsumeikan Univ.

1.概要(Summary )
Ga2O3は、近年、開発されたワイドバンドギャップ半導体であり、UVデバイスやパワーデバイスとしての応用が期待されている。Ga2O3は多相形であり、β-Ga2O3が熱的に安定であって、広く研究されている。そのなかで、α-Ga2O3は京大の藤田教授により開発されたミストCVDにより容易にエピタキシャル薄膜成長が可能であり注目されている。
 β-Ga2O3の特徴として強い異方性が指摘されている。結晶の異方性はデバイスにとって、電子走行チャネルの問題から、大きな関心がもたれている。α-Ga2O3は、β-Ga2O3よりも結晶構造の対称性が高いので、異方性はあまりないのではないかと想像されていた。しかし、最近、面方位の違いによる電子移動度の差が報告されており、デバイスにとってどの面が有利であるかが、議論されている。
 そこで伝導電子と相関のあるESR信号を用い、ESRテンソルを測定すれば、電子走行チャネルの幾何学的位置を計算することが可能であることに着眼した。
 これにより、結晶面方位による電子輸送現象の解析ができるものと期待される。

2.実験(Experimental)
測定内容は電子スピン共鳴装置 (ESR)にて、c面、m面のα-Ga2O3薄膜のサンプルを用意し、in plain,a-axis,c-axis,m-axisで角度を振り、ESR信号の角度依存性を測定した。
    
電子スピン共鳴装置 (ESR)

3.結果と考察(Results and Discussion)
未だ、サンプル数が不足しているので、何とも言えない。更なる測定を計画している。

4.その他・特記事項(Others)
本研究開発は奈良先端科学技術大学院大学NAISTナノテクノロジープラットフォームにより支援を受けた。
電子スピン共鳴装置 (ESR)による測定は、技術専門職員淺野間氏に御担当いただいた。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)

「なし。」

6.関連特許(Patent)

「なし。」

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