利用報告書
課題番号 :S-16-NM-0108
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :カチオン化ベシクル調整時の周速度が粒子径とζ電位に与える影響
Program Title (English) :The influence by which the peripheral velocity gives it to the particle size and the zeta potential when compounding a cationization vesicle.
利用者名(日本語) :渡邊 賢介
Username (English) :K. Watanabe
所属名(日本語) :NSファーファ・ジャパン株式会社
Affiliation (English) :NS FAFA JAPAN Co.,Ltd.
1.概要(Summary)
ベシクル化の方法として、攪拌羽を使用して調整する方法がある。今回ベシクル化する際に、周速度(攪拌速度)の違いが粒子径と表面電位それぞれに影響を与えるか分析を行った。
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
動的光散乱光度計(DLS-8000HAL)
レーザーゼータ電位計(ELSZ-1000Z)
【実験方法】
周速度157.0m/minと78.5m/minに攪拌している水溶液にカチオン化ベシクルを投入し、20wt%のカチオン化ベシクル水溶液を調整した。これらのサンプルをMiliQ水で200倍に希釈し、粒子径とζ電位測定用サンプルに調整した(周速度157.0m/min:Sample1、周速度78.5m/min:Sample2)。
3.結果と考察 (Results and Discussion)
動的光散乱光度計で測定した結果をFig.1 に示した。
Sample1 Sample2
平均粒子径:327.0nm 平均粒子径:468.2nm
Fig.1 Sample1と2の散乱強度分布と平均粒子径
周速度を157.0m/minで調整したSample1は、周速度78.5m/minで調整したSample2より明らかに平均粒子径は小さくなっていた。
レーザーゼータ電位計で測定した結果をFig.2に示した。
Sample1 Sample2
56.27mV 57.18mV
Fig.2 Sample1と2の電気浸透流とζ電位
粒子の表面電位はSample1と2の間で大きな差はなかった。
よって、周速度はベシクルの粒子径に影響を与えるが、表面電位には影響を与えていない。
4.その他・特記事項(Others)
粒子分析の技術相談、受け入れまでお世話して頂いた箕輪 貴司 様、動的光散乱光度計およびレーザーゼータ電位計の測定方法を教えて下さいましたLi Jie様、に感謝いたします。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし







