利用報告書

カーボンナノチューブの自発的集積化によるマクロスコピックパターニングの研究
安倍 悠朔1), 松田 佑2)
1),2) 早稲田大学創造理工学部

課題番号 :S-19-KU-0049(試行的利用 採択通知_15)
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :カーボンナノチューブの自発的集積化によるマクロスコピックパターニングの研究
Program Title (English) :Study on macroscopic self-assembled patterns of SWCNT
利用者名(日本語) :安倍 悠朔1), 松田 佑2)
Username (English) :A. Yusaku Abe1), B. Yu Matsuda2)
所属名(日本語) :1),2) 早稲田大学創造理工学部
Affiliation (English) :1),2) School of CreativeScience and Enginerring、Waseda University

1.概要(Summary )
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は,優れた機械的特性,電気的特性を有することから材料科学や電子通信技術の次世代を担う素材として注目されている.しかし,高アスペクト比で強い分子間力を持つSWCNTを分離,配列化することは難しく,デバイス応用への妨げとなっている.
本研究では異方性と規則性を制御するパターニング手法を確立し,カーボンナノチューブデバイス作製の基盤を構築することを目標とした.本研究ではSWCNTとフルオレンを含む高分子の複合体を用いることでSWCNTの分離を実現し,SWCNT複合体を自発的に配列化した.また,配列の発現メカニズムを明らかにするため,各種分光装置および微細構造解析装置を使用した.

2.実験(Experimental)
SWCNTとフルオレンを含む高分子(PFOs)の複合体を分離用小型超遠心機(15-2)を用いて作製した.次に表面処理をしたシリコン基板上にスピンコート法を用いてSWCNT-PFOs複合体を成膜した.
つづいて,各種分析装置によりSWCNT-PFOsを同定し,分離および配列化を解析した.紫外可視近赤外分光測定装置(8-1および9-1)を用いて膜にSWCNTが存在しているか確かめた.また,走査型プローブ顕微鏡(17-2)を用いた表面観察により,基板表面のSWCNT-PFOsの配列を解析した.

3.結果と考察(Results and Discussion)
紫外可視近赤外分光測定装置による分析で1000[nm]付近に吸収スペクトルのピークが測定されたことから,膜にSWCNTが存在することが確かめられた.また,走査型プローブ顕微鏡による分析では基板表面の条件により,サブマイクロメートルから数マイクロメートル程度の間隔で規則的に配列したパターンや網目状のパターンが観察された.
 したがって,塗布条件を調整することでSWCNT-PFOs複合体が基板上に形成するパターンを変化させることができると考えられる.すなわち,スピンコート法により基板上に膜を塗布する際に,SWCNT-PFOs複合体が自発的集積化により各種パターンを形成しながら配列化することが分かった.

4.その他・特記事項(Others)
本研究の一部は文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム事業(分子・物質合成)の支援により九州大学で実施された.

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

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