利用報告書
課題番号 :S-16-KU-0003
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :コンクリート中塩分濃度の調査
Program Title (English) :Investigation of concrete in salinity
利用者名(日本語) :松井 良浩
Username (English) :Y. Matsui
所属名(日本語) :南信環境管理センター株式会社
Affiliation (English) :Nanshinkannkyoukannricenter, Co., Ltd.
1.概要(Summary )
コンクリート中の塩分濃度を定量し、コンクリートの劣化を事前予測できる調査方法を開発する為の調査の一環。
昨年度、塩分入りの水試料についてスペクトル解析を行っい、塩分濃度に応じてスペクトル強度に相関がみられた。
今回は、塩分を入れたコンクリート試料について、スペクトル解析を行った。
2.実験(Experimental)
段階的な塩分濃度のコンクリートを幾つか作成し、それぞれの試料を165~3300nm範囲で反射強度のスペクトラムを解析した。(試料は1㎝四方の小さいものである)
解析装置は昨年度と同様、『UV-Vis-NIR分光光度計』を使用し、試料が固体となる為、積分球をオプションとして、テクニカルスタッフの廣渡和生さんの解析の元、技術代行で実験を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
下の図は、2016年6月6日から8日にかけて行ったスペクトル解析の結果であり、純水で作製したコンクリート試料と塩化物イオン入りの水で作製した、0.1kg/m3、0.2kg/m3の コンクリート試料、これら3水準の反射スペクトラムである。
水試料の場合、深紫外部の波長領域で吸光度の相関がみられたのに対して、コンクリート試料の場合、大きなスペクトル形状の違いは見られないものの、やはり深紫外部でのスペクトル強度に微小ではあるが、濃度水準ごとに差があるように思われる。
ただし、再現性があるかどうかは現段階では断定できず、試料の形状の問題、装置の状態など、いくつかの誤差要因も考えられる為、今回の試験結果により、決定的な相関が見られたと言うことは難しい。
4.その他・特記事項(Others)
なし。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







