利用報告書
課題番号 :S-16−KU-0045
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :スリップキャスティング法による酸化物−金属系傾斜機能材料の作製
Program Title (English) :Fabrication of Oxide-Metal Functionally Graded Materials by Slip-Casting Method
利用者名(日本語) :久恒 あや,蔵本 颯斗
Username (English) :Aya Hisatsune , Hayato Kuramoto
所属名(日本語) :九州大学大学院工学研究院材料工学部門
Affiliation (English) :Department of Materials Science & Engineering, Graduate School of Engineering, Kyushu University
1.概要(Summary )
酸化物粉末と金属粉末の混合スラリー中での各粉末の沈降速度を制御したスリップキャスティング法によって、酸化物(または金属)−金属系傾斜機能材料を作製することを目的とした。
そこで、水溶液中での粉末の分散あるいは凝集に影響を及ぼすと考えられる酸化物および金属粉末のゼータ電位の測定を行った。
2.実験(Experimental)
ゼータ電位測定には、ゼータサイザーゼータ電位・粒子系・分子量測定装置を用いた。エタノール中に分散させたBa・Cu・Si粉末とCu粉末のそれぞれのゼータ電位の測定を3回ずつ行った。また、超純水中に分散させたNb粉末,ZrO2(3YE)粉末およびZrO2 (10YS)粉末についてゼータ電位の測定を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
エタノール中に分散させたBa・Cu・Si粉末のゼータ電位の測定結果は(2.73,1.86,2.44)であり,エタノール中に分散させたCu粉末のゼータ電位測定結果は(5.01,4.69,4.29)であった。しかし、この値は100回の測定の平均値であり、ゼータ電位は100〜-100の値を取っており、信頼性が乏しい結果となった。この理由としては、時間の経過とともにエタノール中の金属粉末が沈降したために正確な値を取ることができなかったものと考えられる。
また,超純水中に分散させたNb粉末,ZrO2(3YE)粉末およびZrO2 (10YS) 粉末のゼータ電位は大きな負の値を取っていた。また、Nb粉末,ZrO2(3YE)粉末およびZrO2 (10YS) 粉末のゼータ電位の負の値に大きな差がないことから、混合スラリー中での各粉末の分散安定性は同程度であることがわかった。
4.その他・特記事項(Others)
なし。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







