利用報告書
課題番号 :S-14-NU-0010
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :セルロースナノファイバーとナノ粒子を用いた新規高熱伝導性材料の開発
Program Title (English) :
利用者名(日本語) :渋谷仁志
Username (English) :
所属名(日本語) :富士高分子工業株式会社
Affiliation (English) :
1.概要(Summary)
熱伝導性エラストマー(特にシリコーン系)はエレクトロニクスや自動車で必要不可欠な材料である。当社は高熱伝導性シリコーン材料でグローバルに60~70%のシェアを持っている。新たな充填材としてナノ材料を利用することでより高い熱伝導性や耐熱性などを追及すること、さらに、新しい機能性を付与したシリコーン系材料を開発することが本研究の目的である。そのために、ナノコンポジット構造、フィラーの表面処理や分散、架橋構造、異種材料との接着など多方面からのアプローチを行い、実用化を目指す。
2.実験(Experimental)
2種のナノ材料のゼータ電位を測定することで複合化の可能性を予測し、ナノ材料を混合することでナノコンポジットを作成する。その為の材料であるセルロースナノファイバーを様々な方法で処理し、走査電子顕微鏡(SEM)を利用し観察した。
写真1:超音波処理セルロースナノファイバー(SEM)
上記写真はセルロースナノファイバーが超音波により、より細分化された画像である。
利用装置:
・走査電子顕微鏡(SEM)JEOL社製JSM-7500F
3.結果と考察(Results and Discussion)
2.実験に示した画像のようにセルロースナノファイバーを処理することで細分化され、ゼータ電位の異なる2種のナノ材料をコンポジット化する際、効果的に特性を発現されつつある。しかし、まだ十分な効果はまだ得られていない。今後はナノ材料が持つ特性を十分に発現するような条件の発案及び材料検討を行う必要がある。
4.その他・特記事項(Others)
名古屋大学大学院工学研究科
化学・生物工学専攻 応用化学分野
小長谷 重次 教授
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
WO2016/043145 A1
WO2016/043146 A1
US-2017-0018327-A1