利用報告書

タウタンパク質と予測結合物質の熱量測定
梅澤公二1)
1) 信州大学農学部

課題番号 :S-18-MS-1076
利用形態 :平成30年度 機器センター施設利用(ナノテクノロジープラットフォーム)後期
利用課題名(日本語) :タウタンパク質と予測結合物質の熱量測定
Program Title (English) :Calorimetric measurement for Tau-protein binding candidate
利用者名(日本語) :梅澤公二1)
Username (English) :K. Umezawa1)
所属名(日本語) :1) 信州大学農学部
Affiliation (English) :1) Faculty of agriculture、Shinshu University

1.概要(Summary )
 タウタンパク質は神経細胞の変性に関与しており、認知症等に対する標的タンパク質として研究が盛んに行われている。これまでに我々はインシリコ・スクリーニングによってタウタンパク質に結合する物質を探索してきた。そこで探索された予測結合物質について、実際にタウタンパク質との結合実験を計画し、本課題を申請した。
 タウタンパク質の立体構造は折りたたまれず、不規則な構造を形成していることが知られている。決まった立体構造を形成しない場合に対しても、結合を観察できる熱量測定法を技術相談させていただいた。熱量測定法の技術資料をいただき、実験に必要な量を見積もったところ、手もとにある購入品だけでは足りないことがわかった。現在、必要量を確保するために遺伝子組換え体タウタンパク質の合成を行っている。
 今回の申請において、実際に熱量測定実験を行うことができなかったが、本申請を通じて技術資料等をいただき、今後の測定に向けて貴重な技術相談および機器利用の申請方法・システム設定をさせていただいた。実験試料を確保でき次第、再び利用申請をさせていただきたい。

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