利用報告書

プラスチックナノ複合材料の合成とその分散性向上に関する研究
中谷久之1)
1) 長崎大学大学院工学研究科

課題番号 :S-18-CT-0032
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :プラスチックナノ複合材料の合成とその分散性向上に関する研究
Program Title (English) :Investigation of plastic nanocomposite preparation and dispersity improvement
利用者名(日本語) ::中谷久之1)
Username (English) ::HISAYUKI Nakatani1)
所属名(日本語) :1) 長崎大学大学院工学研究科
Affiliation (English) :1) Graduate School of Engineering, Nagasaki University

1.概要(Summary )
酸化チタンを主とする高分散なナノ金属酸化物/プラスチック光分解性材料の合成を目的として、ナノ金属酸化物の合成条件の最適化を行っている。高分散な複合材創製のための最適な条件を明らかにするために、合成条件の異なるナノ酸化チタン粒子のマトリックス中での分散状態や相容化剤による分散性の向上を透過型電子顕微鏡観察を用いて評価を行った

2.実験(Experimental)
鋳型となるポリスチレン-block-ポリアクリル酸(PS-b-PAA)は、リビングアニオン重合および加水分解することにより得た。このPS-b-PAAをトルエン中に溶解することで逆ミセルを形成し、オルトチタン酸テトライソプロピル(TTIP)の2-プロパノール溶液を加え、さらに銅フタロシアニン(CuPc)を加えて可視光応答型光触媒を合成した。活性点の構造評価は、千歳科学技術大学・分子物質合成プラットフォーム設置の透過型電子顕微鏡(TEM:Hitachi H-7600, 100 kV))で観察・評価を行った。

3.結果と考察(Results and Discussion)
PAA:TiO2比が2.5以下ではTiO2が増加するにつれ速度定数が増加し、2.5以上では減少することが分かった。TiO2比が増えると活性が増加した原因としては、TiO2とブロック共重合体が過不足なく逆ミセル構造を組むようになり、光照射効率が上がったことや、粉末中のTiO2ゲルの構造が変化したためと推定した。TEM測定を行った所(Fig. 1)、TiO2比により構造が変化するという推定を裏付ける結果を得た。
TEMの代行測定では、山﨑技術員の高度な技術により良好な画像を得ることが出来た。ここに記して感謝の意を表する。

Figure 1 TEM image of PS-b-PAA with TiO2.

4.その他・特記事項(Others)
なし

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
(1) H. Nakatani, R. Hamachi, K. Fukui and S. Motokucho, J. Colloid Interface Sci.,Vol. 532(2018)p.p.210-217.
(2) 濵地亮輔, 福井健太, 宮川紫帆, 本九町卓, 中谷久之, 第7回JCAI/GSCシンポジウム, 平成30年6月14日

6.関連特許(Patent)
なし

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