利用報告書
課題番号 :S-19-NU-0015
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :修飾タンパク質や細胞外小胞の機能性解析に関する研究
Program Title (English) :Functional analysis of modified proteins and extracellular vesicles
利用者名(日本語) :柴田貴広1, 2),平出直哉1), 長谷川加奈1), 伊東芽以1),浅見茉由子1),
Username (English) :T. Shibata1, 2), K. Imahori1), K. Kamiya1), N. Hirade1), K. Hasegawa1)
所属名(日本語) :1) 名古屋大学大学院生命農学研究科, 2) 名古屋大学ナノライフシステム研究所
Affiliation (English) :1) Grad. Sch. of Bioagric. Sci., Nagoya Univ., 2) Institute of Nano-Life-Systems, Nagoya Univ.
1.概要(Summary )
エクソソームは、ほとんどの細胞から血液などの体液中に分泌され、細胞間コミュニケーションに関与する重要な細胞外小胞である。近年、様々な疾患の発症や病態の進展にも関与する可能性が報告されており、疾患のマーカーとしての重要性が示唆されている。そこで本研究では、疾患マーカーとしてのエクソソームの重要性を明らかにする上で、特に糖尿病性の腎臓障害に注目し、尿中に含まれるエクソソームの解析を行った。また、腸管上皮細胞が分泌するエクソソームに関する研究も行った。
2.実験(Experimental)
2型糖尿病モデル動物であるOLETFラットおよびそのコントロールラットLETOをそれぞれ代謝ケージで飼育し、24時間尿を採取した。得られた尿より、超遠心分離などを利用し、エクソソームを調製した。Zetasizer Nano ZSを用いて、それぞれのエクソソームの粒度分布を測定した。また、エクソソームよりタンパク質を抽出し、プロテオミクス解析を行った。
また、デキストラン硫酸ナトリウムにより炎症性腸疾患を誘導したモデルマウスから腸管を摘出後、エクソソームを回収し、Zetasizer Nano ZSを用いて粒度分布を測定するとともに、発現しているタンパク質の解析を行った。
利用装置
・動的光散乱Malvern社製 Zetasizer Nano ZS
3.結果と考察(Results and Discussion)
ラット尿より得られたエクソソームの粒度分布は、OLETFおよびLETO間での有意な差はなく、ほぼ同一の大きさであることが確認された。さらに、OLETFラット尿由来エクソソームにおいて、有意に増加するタンパク質を見出した。これらは疾患マーカーの候補タンパク質となることが期待される。
また、炎症性腸疾患モデルマウスとコントロールマウス間での、エクソソーム粒度分布に関しても大きな差はなかった。プロテオミクス解析の結果、炎症性腸疾患において有意に増加するタンパク質を見出した。このタンパク質は、線維芽細胞の増殖誘導に関与する可能性が示唆された。
4.その他・特記事項(Others)
本研究に関し多大なるご協力をいただきました、桑田啓子先生(名古屋大学ITbM)に深く感謝申し上げます。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし







