利用報告書
課題番号 :S-18-KU-0041(採択通知_15)
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :光線力学活性を示すフラーレン材料の創成に関する研究
Program Title (English) :Preparation of fullerene nanomaterials showing photodynamic activity.
利用者名(日本語) :杉川 幸太
Username (English) :K.Sugikawa
所属名(日本語) :広島大学大学院工学研究科
Affiliation (English) :Faculty of Engineering, Hiroshima University
1.概要(Summary )
副作用の小さい癌治療法として光線力学治療法(PDT)が注目されている。我々は酸素分子との間でエネルギー移動が起こることで活性酸素を非常に効率よく発生するフラーレンを用いた新しい PDT薬剤の開発を目指している。最近、ドラッグデリバリーにも使われるリポソーム内部に安定にフラーレンを導入する手法を確立している。また可溶化剤を使わずに水に安定分散するフラーレンナノ粒子を合成することにも成功している。本研究では分子・物質合成プラットフォーム登録機器である高速レーザーラマン顕微鏡(ナノフォトン社製)を用いてフラーレン材料の構造解析を行い、構造と機能の関係性の解明を目指す。
2.実験(Experimental)
利用装置:高速レーザーラマン顕微鏡
直径平均100nmのリポソームの脂質二分子膜内にフラーレンを導入し、さらに表面に金ナノ粒子を複合化させたフラーレン/金ナノ粒子@リポソーム複合材料に対して、上記装置によるラマンスペクトル解析を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
(1) フラーレン/金ナノ粒子@リポソーム複合材料のラマンスペクトル測定
フラーレン@リポソーム複合体に対して金ナノ粒子を吸着させたサンプル (加熱前後) に対して、ラマンスペクトル測定 (励起波長 532 nm)を行った。
金ナノ粒子の吸着によりフラーレンに由来するラマンピークの強度が増大することが明らかになった。さらにサンプルを加熱し金ナノ粒子を組織化させることでこのラマンピークがさらに増大した。金ナノ粒子の電場増強効果と考えられ、フラーレンと金ナノ粒子を共存させることで一重項酸素発生能が向上する可能性が示唆された。
4.その他・特記事項(Others)
H30年度試行的利用の採択を受け実施した
技術支援を行なっていただいた柿田技術職員に感謝いたします
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
(1) K. Sugikawa K. Matsuo A. Ikeda, Langmuir, 35 229−236 (2019).
(2) 杉川幸太・松尾晃太郎・池田篤志, 第61回 高分子学会年次大会, 平成30年5月24日
(3) 杉川幸太・松尾晃太郎・池田篤志, 第67回 高分子討論会, 平成30年9月12日
(4) 杉川幸太, 第34回九州コロイドコロキウム, 平成30年9月25日
(5) 杉川幸太・大野雅貴・池田篤志, 日本化学会 第99春季年会, 平成31年3月16日
6.関連特許(Patent)
該当なし







