利用報告書
課題番号 :S-16-NM-0061
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :円二色分散計を用いた微生物細胞懸濁液の測定
Program Title (English) :Application of circular dichroism to microbes
利用者名(日本語) :徳納吉秀
Username (English) :Yoshihide Tokunou
所属名(日本語) :東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻
Affiliation (English) :Department of Applied Chemistry, School of Engineering, The University of Tokyo
1.概要(Summary)
本課題において、NIMS分子・物質合成プラットフォームの円二色分散計を使用させていただいた。円二色分散計は、左右二種類の円偏向をそれぞれ照射した際の吸光度を測定する装置である。これにより、内部構造がキラルな物質の絶対配置を推定することが可能となる。特に、αヘリックス、βシート、ランダムコイルといったタンパク質の二次構造はそれぞれ紫外領域においてスペクトルパターンが異なることから、二次構造含有量の推定する手法として広く使用されている。我々は微生物細胞そのものを用いて、タンパク質構造を追跡する手法の開発を試みている。
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
円二色分散計
【実験方法】
微生物(シワネラ)細胞懸濁液を濃縮し、測定を行う。
3.結果と考察 (Results and Discussion)
NIMS分子・物質合成プラットフォームの円二色分散計は二回使用させていただいた。初回使用時には、装置の使用トレーニングを受け、トラブルへの対応もしていただいた。
シワネラ細胞の測定を行うと、410nm付近にピークが観測された(図)。シワネラは細胞表面にシトクロムcを多量に有することが知られていることから、それらシトクロムc由来のピークであることが推定される。
図. 細胞懸濁液の円二色性(上)と吸収スペクトル(下)
4.その他・特記事項(Others)
なし。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







