利用報告書
課題番号 :S-19-MS-0017
利用形態 :協力研究(ナノプラット)
利用課題名(日本語) :大腸菌由来スーパーオキシドディスムターゼの金属イオン獲得メカニズム
Program Title (English) :A metal acquisition mechanism in E. coli superoxide dismutase
利用者名(日本語) :安齋樹1), 古池美彦2), 秋山修志2), 古川良明1)
Username (English) :I. Anzai, Y. Furuike, S. Akiyama, Y. Furukawa
所属名(日本語) :1) 慶應義塾大学理工学部, 2) 分子科学研究所協奏分子システム研究センター
Affiliation (English) :1) Department of Chemistry, Keio University, 2) Research Center of Integrative Molecular Systems, Institute for Molecular Science
1.概要(Summary)
本課題では、大腸菌由来スーパーオキシドディスムターゼ(SodC)による銅・亜鉛イオンの獲得メカニズムを理解するために、申請者の研究室で見出したSodCにおける新規金属イオン結合部位に着目し、結晶化を通じてその特徴を明らかにする計画である。まず、結晶化条件をスクリーニングするために必要となるSodCタンパク質を調製し、新規金属イオン結合部位に金属イオンを結合できるような処理を施したSodC*を作製した。SodC*に対して亜鉛イオンを添加して、新規金属イオン結合部位に亜鉛イオンが結合した状態を準備し、結晶化のための溶液条件・温度条件についてスクリーニングした。ある実験条件において非常に小さな微結晶の形成が認められることがあったものの、再現性に乏しく、そのサイズも小さかったことから、詳細な結晶構造解析にまでは至っていない。
2.実験(Experimental)
大腸菌にSodCを過剰発現させ、ペリプラズム画分を回収することでSodCを単離し、アフィニティークロマトグラフィーおよびサイズ排除クロマトグラフィーにより精製した。新規金属イオン結合部位に金属イオンを結合できるように処理を施してから(SodC*)、分子研に持参し、秋山グループにて結晶化条件のスクリーニングを行った。その際、SodC*濃度(5 g/L)は一定としし、温度(5, 15, 25oC)と溶液条件(各社のスクリーニングキットを使用)を変化させた。得られた結晶を用い、分子システム構造解析装置(FR-X Synergy, リガク社)により回折実験を行った。また、結晶が得られた溶液条件をもとに、よりサイズの大きい結晶が得られるように、条件の最適化を進めている。
3.結果と考察(Results and Discussion)
いくつかの温度・溶液条件において、タンパク質の沈殿が観察され、ある溶液条件では薄いプレート状の結晶の形成を確認することができた(下図(A))。構造解析を行うためには、サイズがより大きな結晶を得る必要があるものの、得られた結晶がタンパク質由来なのか、無機物由来なのかを評価するために、X線を照射して回折像を得た(下図(B))。その結果、回折斑点が連続していることから、解析に必要充分な結晶品質が得られていないことがわかったものの、9, 11, 15Å分解能領域に回折点が観察されたことから、無機結晶ではなくタンパク質の結晶であることを強く示唆する結果となった。
4.その他・特記事項(Others)
なし
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし







