利用報告書
課題番号 :S-18-NM-0029
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :導波モードセンサー用表面修飾剤の合成
Program Title (English) :Synthesis of Surface modifier for wave-guided mode sensor
利用者名(日本語) :上野 耕治1)
Username (English) :K. Ueno1)
所属名(日本語) :1) 有限会社シーアンドアイ
Affiliation (English) :1)C&I, Co., Ltd.
1.概要(Summary )
導波モードセンサー用の表面修飾剤として、金ナノ粒子やタンパク質の非特異吸着抑制とビオチンの固定化を行うための修飾剤を合成する。修飾剤はツビッターイオンを含むモノマーとPEGモノマーの共重合体であり、PEGモノマーの片末端にビオチンを含む構造とする。
2.実験(Experimental)
使用した装置:NMR(ECL-400)
自社で合成したブロック共重合体の原料モノマー、中間体および最終精製物の粗生成物と精製物のプロトンNMRを測定した。
測定結果より、重合反応のコンバージョン及び各モノマーの平均重合度、高分子の平均分子量などを見積もった。
なお、重合反応には、RAFT重合(*2)を用いた。
3.結果と考察(Results and Discussion)
修飾剤は概要に示したような構造で、模式図を図1に示す。
図1
骨格はポリメタクリル酸エステルで、スルボベダイン(ツビッターイオン)と末端にビオチン修飾されたPEGがおよそ1:10の割合でぶら下がっている。
なお、ポリスルホべダインは少量のNaClを添加してD2Oに溶解し、1HNMRを測定した。(図2)
図2
4.その他・特記事項(Others)
*1当社の導波モードセンサーに関するWEBサイトURL:
https://www.candi-wgm.com/products/evam02.html
*2リビングラジカル重合の一種で、所定の分子量を持つ、ブロック、グラフト、くし型、星型といった複合構造を有する高分子を合成することが可能なため、その研究は急速に広まった。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし