利用報告書

抗マラリア活性を持つ海洋天然物の類縁体と推定される化合物の構造決定
松永 茂樹1),
1) 東京大学大学院農学生命科学研究科

課題番号 :S-19-MS-0046
利用形態 :協力研究
利用課題名(日本語) :抗マラリア活性を持つ海洋天然物の類縁体と推定される化合物の構造決定
Program Title (English) :Structural elucidation of a compounds, which seems to be a derivative of a known marine natural product, which exhibits antiplasmodial activity.
利用者名(日本語) :松永 茂樹1),
Username (English) :Shigeki Matsunaga1),
所属名(日本語) :1) 東京大学大学院農学生命科学研究科
Affiliation (English) :1)The University of Tokyo, Graduate School of Agricultural and Life Sciences

1.概要(Summary )
申請者が独自の研究の過程において発見した化合物の構造決定を、結晶スポンジ法により行うことが、本課題の目的である。
申請者が、核磁気共鳴分光法(NMR)および質量分析法を用い、事前に解析対象化合物について、構造解析を行ったところ、対象の化合物は、過去に海綿動物から単離報告のある抗マラリア活性を持つ海洋天然物の一種に類似の構造を持つことが予想された。しかしながら、解析対象化合物の化学構造の全体を決定するには至らなかった。そこで、結晶スポンジ法による解析に取り組むこととした。

2.実験(Experimental)
解析対象化合物の溶液に結晶スポンジを入れた状態から、徐々に溶媒を蒸発させる手法を用い、対象化合物の結晶スポンジへの取り込みを試みた。更に、インキュベート後は、単結晶用のX線回折装置を用い、測定を行った。測定に祭しては、Rigaku社製XtaLAB P200、 Rigaku社製XtaLAB SynergyCustomを主に用いた。測定データは、Crysalis(Pro),SHELXT, SHELXLを用い、解析した。

3.結果と考察(Results and Discussion)
結果として、構造決定には至らなかった。構造決定に当たっては、さらなる条件の最適化が求められる。

4.その他・特記事項(Others)
(用語説明)
海洋天然物:海に生息する生物に由来する化合物。

抗マラリア活性:抗マラリア活性を持つ化合物は、マラリアの症状を緩和・予防する薬として使用できる可能性がある。

海綿動物:多くの場合、海に生息する固着性の動物である。海綿動物の中には、大量の微生物が共生していることが知られており、こうした微生物が多種多様な化合物を生産することから、海綿動物は、天然物の探索源として知られている。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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