利用報告書

新規両新媒性ポリマーの研究および応用開発
小林幸子, 松井勇人, 叶井正樹
株式会社島津製作所

課題番号 :S-20-NR-0002
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :新規両新媒性ポリマーの研究および応用開発
Program Title (English) :Application study of novel amphiphilic polymers
利用者名(日本語) :小林幸子, 松井勇人, 叶井正樹
Username (English) :K. Kobayashi, H. Matsui, M. Kanai
所属名(日本語) :株式会社島津製作所
Affiliation (English) :Shimadzu Corporation

1.概要(Summary )
再生医療や細胞アッセイへの応用を目指した新規培養基材素材として、新規両新媒性ポリマーの研究開発を進めている。本ポリマーはカプセル状やファイバー状など多様なミセル構造をとることから、再生医療分野等で多様な応用が期待される。本課題では、新規両新媒性ポリマーの材料特性検証において、NMR測定による構造安定性の検証を行った。

2.実験(Experimental)
核磁気共鳴装置(NMR)(ECX-400P、ECP-400)により1H-NMR測定(測定溶媒:CDCl3,DMSO-d6)を行い、合成化合物の構造決定を行った。

核磁気共鳴装置(NMR)- ECX-400P

3.結果と考察(Results and Discussion)
新規両新媒性ポリマーのγ線滅菌に対する耐性を評価するため、1H-NMR等の測定結果を基に構造安定性の検証を行った。具体的にはポリマーにγ線を照射し、その前後でのポリマー由来ビークの積分値および化学シフトの差を測定した。その結果、γ線照射前後では有意な差は確認されず、ポリマーの分解は生じていないことが確認された。
今後、ミセル構造についての安定性検証を行った後に、再生医療分野、細胞アッセイ等の用途での実用化を進める予定である。また、引き続き、新規ポリマーの合成検討も進めていく予定である。

4.その他・特記事項(Others)
本課題のNMR測定に関して、NAISTの技術職員 淺野間文夫氏に御担当いただいた。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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