利用報告書
課題番号 :S-16-NM-0042
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :有機化合物の純度と分光分析
Program Title (English) :The purity and spectrum analysis of organic compounds
利用者名(日本語) :シモン・オリビエ
Username (English) :S. Olivier
所属名(日本語) :株式会社エア・リキード・ラボラトリーズ
Affiliation (English) :K.K. AIR LIQUIDE LABORATORIES
1.概要(Summary)
本課題では有機化合物の合成とその分析を主に行う。合成・分析した化合物は半導体の成膜プロセス用の材料として使われる。合成した金属を含む化合物はGPCを用いて純度を決定し、不純物がある場合には質量分析計を用いて構造を推定する。
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
リサイクル分取GPC
LC-MS/MS(LXQ)
【実験方法】
弊社にて合成した様々な新規有機金属化合物をクロロホルムに溶解しリサイクル分取GPCにシリンジを用いて導入し屈折率検出器によってカラム分離を追跡し不純物の有無を検出した。不純物が検出された場合には、分取後、アセトニトリルなどを加えて試料の濃度を下げ、ESI型MSに加えて不純物の同定を行った。
3.結果と考察 (Results and Discussion)
リサイクル分取GPCにて分離したところ、いくつかの不純物とみられるピークが検出された。そのため、不純物を分取し、アセトニトリルによって試料濃度を下げた後、ESI-MSを測定し、図1のようなスペクトルが得られた。
Fig.1 Mass spectrum of impurities
得られたMSピークから構造を推定すると、オーバーリアクション体であることが判明し、反応温度を下げることで該当する不純物は検出されなくなった。
4.その他・特記事項(Others)
NIMS分子・物質合成プラットフォーム機器担当者様より新規利用者への利用前トレーニング、機器が故障した場合には、パーツの交換などの支援を受けた。また、リサイクル分取GPCを使用した際には、HPLCグレードの展開溶媒を使用させていただいた。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
該当なし
6.関連特許(Patent)
該当なし







