利用報告書
課題番号 :S-19-MS-0057
利用形態 :協力研究
利用課題名(日本語) :植物由来二次代謝物をターゲットとした合成生物学的研究への結晶スポンジ法の応用
Program Title (English) :Application of the crystalline sponge method to the synthetic biology regarding plant secondary metabolites.
利用者名(日本語) :Tomáš Pluskal1)
Username (English) :Tomáš Pluskal1)
所属名(日本語) :1) Whitehead Institute for Biomedical Research
Affiliation (English) :1) Whitehead Institute for Biomedical Research
1.概要(Summary )
植物は多様な二次代謝物の宝庫と言っても過言ではない。人類は、古来より植物由来の二次代謝物を、医薬品を始め、様々な用途に利用して来た。従って、植物由来の二次代謝物は、人類に取って、非常に重要な位置を占める化合物群の一つであるということができる。
しかし、その植物由来二次代謝物に関して、資源の枯渇が心配されている。多くの場合、植物由来の二次代謝物を得るには、植物体から対象となる化合物を抽出・精製する必要がある。植物が成長するに当たっては、ある程度の時間を要する為、化合物の需要が非常に高い場合、植物の成長が需要に追いつかないという問題が発生する。
こうした状況を打破しうる技術として、合成生物学が近年、注目を集めている。この手法では、植物二次代謝物の生成に必要な遺伝子を、微生物などに導入する。これによって、遺伝子を導入された微生物などは、植物二次代謝物を生産する能力を獲得する。微生物などは、植物に比べ、増殖する速度が十分に早いことが多い為、植物二次代謝物を供給する手段として期待が持たれる。
更に、こうした研究の応用として、目的化合物の生合成中間体や新規の誘導体を得ることが可能である。こうした化合物の構造解析に結晶スポンジ法を応用することで、効率的に新規の植物二次代謝物やその類縁体を解析していくことが本課題の目的である。こうして取得・解析した化合物は、創薬シード化合物などとして利用できる可能性がある。
2.実験(Experimental)
合成生物学的手法を用いて取得した化合物を、結晶スポンジへ導入し、その後、単結晶用のX線回折装置による測定を行った。測定にあたっては、Rigaku社製XtaLAB P200、 Rigaku社製XtaLAB SynergyCustomを主に使用した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
一件の化合物について、結晶スポンジ法による解析に成功した。
4.その他・特記事項(Others)
(用語説明)
二次代謝物:生命の維持に必須ではないものの、生体内で生成される化合物。微生物などが生産する抗生物質も二次代謝物の一例である。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし