利用報告書
課題番号 :S-19-KU-0009
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :水プラズマによるビスフェノールの分解機構
Program Title (English) :Decomposition of bisphenol A in water by water thermal plasma
利用者名(日本語) :宗像大貴, WENJING CHEN, 田中学, 渡辺隆行
Username (English) :H. Munekata,W. Chen, M. Tanaka, T. Watanabe
所属名(日本語) :九州大学 工学研究院 化学工学部門
Affiliation (English) :Department of Chemical Engineering, Kyushu University
1.概要(Summary )
水を直接プラズマ化して安定な熱プラズマを得る手法が開発されている。熱プラズマが有する特徴である高温、急冷効果に加え、水由来の水素ラジカル、酸素、ヒドロキシラジカルなどの活性種を豊富に有することから、有機物の分解処理プロセスに極めて有効である。本研究では、水プラズマを用いたビスフェノールの分解およびその分解機構の解明を目的とした。
2.実験(Experimental)
水プラズマを用いた有機物の分解システムの概略図をFig. 1に示す。この装置は、直流電源を用いて電極間に電圧を印加することで、大気圧下のアーク放電により熱プラズマを発生させる。分解対象物であるビスフェノールを含んだ水溶液を、電極近傍の放電領域に供給することで、水プラズマを発生させるとともに、分解対象物であるビスフェノールを処理する。
プラズマ発生条件として、アーク電流を6-9.5 A、アーク電圧を約150 Vとした。熱プラズマにより処理されたビスフェノールは、気体、液体、固体生成物へと変換される。ビスフェノールが完全に分解することで発生する炭素は、水由来の酸素と再結合し、CO、CO2へと変換される。余剰となった水由来のHはH2ガスとして得られる。すなわち、生成する気体は、合成ガスとして再利用が可能である。本研究では、ビスフェノールの分解機構解明を目的とするため、液体生成物の分析をLC-MS(Bruker micrOTOF-QIII)を用いた。
3.結果と考察(Results and Discussion)
生成液体のLC-MS分析結果をFig. 2に示す。特にここでは、リテンションタイム2.5分に確認された成分のMSスペクトルを示しており、アセトンの生成が確認されている。その他の同定成分として、脂肪族酸、未分解ビスフェノールが見られている。以上より、分解機構を提案した。
Fig. 1 Water thermal plasma system for organic decomposition and plasma torch.
Fig. 2 MS spectrum of liquid effluent during bisphenol-A decomposition in water plasma.
4.その他・特記事項(Others)
なし
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
(1) W. Chen, H. Munekata, M. Tanaka, and T. Watanabe, 12th Asian-European International Conference on Plasma Surface Engineering, S8-OR02 (2019.9.2, Jeju, Korea)
6.関連特許(Patent)
なし







