利用報告書
課題番号 :S-16-NM-0058
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :浸潤性神経膠腫の悪性化機序に関わる遺伝子の解析
Program Title (English) :Genetic analysis reveals progressive factor of diffuse glioma.
利用者名(日本語) :坂本規彰
Username (English) :N.Sakamoto
所属名(日本語) :筑波大学診断病理学
Affiliation (English) :Department of Diagnostic Pathology, University of Tsukuba
1.概要(Summary)
神経膠腫の多くは、初発時より悪性像を示す、膠芽腫であり、最大限の摘出と、化学療法、放射線治療を駆使しても、その予後は極めて不良である。その一部に、低悪性度で発生し、その後ある程度の腫瘍制御期間の後、膠芽腫として再発する群が存在する。今回、その低悪性度から高悪性度として再発に関係する、分子、遺伝子異常を解明することを、本研究の目的とした。
2.実験(Experimental)
(1)初発時の低悪性度腫瘍と、再発時の高悪性度腫瘍のパラフィン包埋標本から、IDH, p53, ATRXといった代表的な遺伝子について、免疫組織化学を施行し、評価した。
(2)同一症例から得られた凍結サンプルより、RNAを抽出し、NIMSにおいて、DNAマイクロアレイ解析をおこなった。
3.結果と考察 (Results and Discussion)
(1) いずれも、IDH1R132Hが陽性となる、遺伝子異常がみられる症例であり、二次性の膠芽腫であることがうかがわれた。
(2) マイクロアレイ解析では、再発前後で増加、あるいは減少した遺伝子群がみられた。
現在、増減がみられた遺伝子群について、validationをおこなっているところである。
4.その他・特記事項(Others)
なし。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







