利用報告書

湿式プロセスにより作製される多孔質膜の構造制御
永尾幸子1), 木村洸輔1), 藤井 孝成1), 上野 陸太郎1),弘中 秀至1)
1) 九州大学大学院 工学研究院 化学工学部門

課題番号 :S-20-KU-0042
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :湿式プロセスにより作製される多孔質膜の構造制御
Program Title (English) :Structure control of the porous film manufactured by wetting process
利用者名(日本語) :永尾幸子1), 木村洸輔1), 藤井 孝成1), 上野 陸太郎1),弘中 秀至1)
Username (English) :Y. Nagao1), K. Kimura, K1). Fujii1), R. Ueno1), S. Hironaka1)
所属名(日本語) : 1) 九州大学大学院 工学研究院 化学工学部門
Affiliation (English) : 1) Dept. of Chem. Eng., Faculty of Engineering, Kyushu University

1. 概要(Summary)
本研究は,湿式プロセスにより作製される多孔質膜の構造制御を目的として実施するものである.現在,スラリーの分散性や乾燥条件と乾燥後の膜特性の関係を検討している.具体的な多孔質膜として,燃料電池の触媒層として用いられるカーボンブラックの多孔質膜を対象とした検討を行っている.

2.実験(Experimental)
カーボンブラック(CB)の平均細孔径を窒素吸着法により測定した.測定対象は,CBであるXC-72rおよびLi-100(以下本試料)で,これは固体高分子型燃料電池の触媒層を作製する際に使用する材料である.分析装置は,「触媒活性表面測定システム BELSORP-miniⅡ」を用いた.

3.結果と考察(Results and Discussion)
Fig. 1(a)(b)およびFig. 2(a)(b)に,本試料に対するN2ガスの吸着等温線およびBETプロットをそれぞれ示す.Fig. 2のBETプロットより得られた本試料の比表面積は,それぞれ193.5 m2/g,62.3 m2/となった.本検討で得られた比表面積は,SDS上に記載されてある値と概ね一致しているため,窒素吸着法により得られたデータは妥当であると言える。

Fig. 1 Adsorption isotherm for carbon black

Fig. 2 BET plot for carbon black

4.その他・特記事項(Others)
なし。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

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