利用報告書
課題番号 :S-19-KU-0038(試行的利用 採択通知_08)
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :災害廃棄建材中のアスベストの簡易検出・分析法の研究
Program Title (English) :Rapid and simple detection method of asbestos involved in wasted disaster
materials by dye staining.
利用者名(日本語) :田端 正明
Username (English) :M. Tabata
所属名(日本語) :佐賀大学
Affiliation (English) :Saga University
1.概要(Summary )
災害時に排出される建材中のアスベストの現場で使える迅速簡易分析法を開発する。地震や水害などの災害により倒壊した家屋にはまだアスベストを含む建材が多い。それらは、ほとんど災害時には考慮されずに搬出・廃棄されている。撤去処理にはアスベストの確認が必要であるが、それには現場で使える廉価で簡単なアスベスト検出・分析法の開発が望まれる。本研究では建材試料を染色し実体顕微鏡(45倍)観察で容易にアスベストを検出・分析する方法を開発する。そのためには、廃棄建材がアスベストを含むかどうかを確認し種類を同定しなければならない。更には、分布状態の確認が必要である。
2.実験(Experimental)
本研究では、建材中のアスベストをラマンスペクトルで同定し、試料表面でのアスベストの分布状態をラマン分光イメージング・マッピングで明らかにする。さらに、同一試料を色素染色する。この二つの試料の分析結果を比較することで、染色法による建材中のアスベストの検出・分析を確立する。
ラマン分光のイメージングおよびマッピングのために、九州大学が所有する「5−1高速レーザーラマン顕微鏡」および「5-3 プローブ型顕微ラマン分光測定装置」を用い、微小な針状結晶であるアスベストを検出し、分布状態を解析した。本研究では、熊本地震、東日本大震災でえられた瓦礫サンプルや、通常の民家や建造物の解体物から発生したサンプルなど、計10サンプルの分析、比較を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
ラマンイメージングの結果、アスベストに対応する針状構造体とその位置を試料中にマッピングすることができた。ラマンスペクトルのピーク位置から、クリソタイルやアモサイトなど、アスベストの種類を特定し、試料の出自ごとに含有比率が変わることを確認した(図1.A)。さらに、染色して観測したサンプルの光学顕微鏡像についても画像解析を行い(図1.B) 、ラマンマッピングから得られたアスベストの分布状況とのマッチングを行ない、さらなる解析を進めているところである。
4.その他・特記事項(Others)
無し。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
無し。
6.関連特許(Patent)
無し。







