利用報告書
課題番号 :S-16-KU-0055
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :磁性微粒子の合成
Program Title (English) :Synthesis of magnetic particles
利用者名(日本語) :平井 晴香, 田中 賢
Username (English) :Haruka Hirai, Masaru Tanaka
所属名(日本語) :九州大学先導物質化学研究所
Affiliation (English) :Kyushu University
1.概要(Summary )
既存の磁性微粒子の合成方法を参考に、別種のポリマーを用いた新規ポリマー含有磁性微粒子の合成を試みた。既存の磁性微粒子と合成したポリマー含有磁性微粒子について、その粒径とゼータ電位を測定し、得られた結果を比較することで新規磁性粒子合成の成否を判断した。
2.実験(Experimental)
下記に示す三種の磁性微粒子を調整した。
①既存の磁性微粒子
②別種のポリマーを用いて①と同様の方法で合成した磁性微粒子
③合成の手法そのものが異なる磁性微粒子
ポリマー含有微粒子が合成されたかどうかを確認するため、ゼータ電位/粒径測定システム(大塚電子株式会社製 ELSZ-2)を利用し、磁性微粒子の粒径測定、ゼータ電位測定を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
既存の磁性微粒子とポリマー含有磁性微粒子の粒径とゼータ電位の値を測定した。
①既存の磁性微粒子の測定値が既知の値と一致したため、同条件で磁性微粒子が確実に合成されていることを確認した。
②上記磁性微粒子の合成方法に基づき、同様の手法でポリマー含有磁性微粒子の合成を試みたが、従来と同様の手法では、合成できていないことが分かった。
③合成の手法自体を変更した結果、得られた磁性微粒の粒径は既存の物よりも大きくなり、ゼータ電位では大きな差が見られなかった。
以上の結果から、③の手法を用いて合成した磁性微粒子において、ポリマーの導入に成功した場合に観察される挙動が確認された。既存の磁性微粒子を合成する手法においてポリマーの種類を変更するだけでは目的とする磁性粒子を得ることができず、合成の手法そのものを変更する必要がある、という新たな知見が得られた。
上記の知見に基づいて、今後の合成手法の探索行う予定である。
既存の磁性微粒子溶液 ポリマー含有磁性微粒子溶液
既存の磁性微粒子溶液のDLS結果
既存の磁性微粒子溶液のゼータ電位結果
ポリマー含有磁性微粒子溶液のDLS結果
ポリマー含有磁性微粒子溶液のゼータ電位結果
4.その他・特記事項(Others)
なし。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







