利用報告書
課題番号 :S-16-OS-0048
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :窒化物半導体の電気的磁気的特性評価用電極の作製
Program Title (English) :Fabrication of electrodes for characterizing magnetic and electric properties of nitride semiconductors
利用者名(日本語) :木村 仁充,黒川 裕平,豊島 一郎,長谷川 繁彦
Username (English) :M. Kimura, Y. Kurokawa, I. Toyoshima, S. Hasegawa
所属名(日本語) :大阪大学産業科学研究所
Affiliation (English) :The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka University
1.概要(Summary)
電子の持っている内部自由度であるスピンを半導体中で有効に利用したデバイスの創製を目指し,強磁性体電極から窒化物半導体へのスピン注入の実現,ならびに窒化物ベース希薄磁性半導体の結晶成長とその評価を行っている.これまで,分子線エピタキシー成長法を用いて遷移金属Crや希土類元素GdをGaNに添加した希薄磁性半導体GaCrNならびにGaGdNの薄膜成長を行い,その結晶構造や磁気特性などを評価してきた.これらの希薄磁性半導体を用いてデバイスを作製する上で,成長した薄膜の電気特性評価は欠かせない.また,前者の手法の実現に向け,GaNへのスピン注入源として,ハーフメタリックなバンド構造を持つγ’-Fe4N薄膜を検討している.強磁性金属電極からのGaNへのスピン注入現象やGaN内でのスピン伝導現象の解明のためには,Fig. 1に示した電極配置で,電流の流れる領域を制限して測定を行う必要がある.このような電極形成法を確立する候補の一つとして,大阪大学ナノテクノロジー設備供用拠点の有する設備を利用して微細加工を行った.
Fig. 1. Schematic drawing of a sample structure for measuring spin injection and detection through a ferromagnetic (FM) metal/GaN Schottky barrier.
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
マスクアライナー,RFスパッタ装置.
【実験方法】
有機金属化学気相成長法でサファイヤ基板上に成長したGaNテンプレートをGaN基板として用いた.分子線エピタキシー成長法によりγ’-Fe4N/AlN/GaNなる構造を形成した.その後,矩形状の開口部を持つ絶縁膜形成マスクと電気特性評価用電極マスクを用い,化学エッチング,RFスパッタ装置によりSiO2膜とCr/Au膜の成膜を行ない、リフトオフにより目的とする試料構造(Fig. 1参照)の作製を試みた.
3.結果と考察(Results and Discussion)
昨年度作製したγ’-Fe4N/GaN構造で明らかとなった問題点の解決に向けて,界面に絶縁層として働くAlN層を挿入したγ’-Fe4N/AlN/GaN強磁性金属/絶縁体/半導体構造を用い,γ’-Fe4N強磁性電極の微細加工を行った.その光学顕微鏡像をFig. 2に示す.各電極間の電流-電圧特性から,AlN層がトンネル障壁として働いていることが明らかとなった.一方,線幅の狭い電極は途中で断線しており,微細加工の更なる最適化が必要である.
Fig. 2. Photograph of a fabricated sample.
4.その他・特記事項(Others)
・関連する課題番号:F-16-OS-0061
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし.
6.関連特許(Patent)
なし.







