利用報告書

精油(エッセンシャルオイル)の拡散芳香器へのナノ化技術の応用
寺田 修
株式会社フレーバーライフ社

課題番号 :S-17-SH-0008
利用形態 :共同研究型(技術相談)
利用課題名(日本語) :精油(エッセンシャルオイル)の拡散芳香器へのナノ化技術の応用
Program Title (English) :Reserch and development of diffuser for essential oils using nanotechnology.
利用者名(日本語) :寺田 修
Username (English) :O.Terada
所属名(日本語) :株式会社フレーバーライフ社
Affiliation (English) :Flavorlife, Co., Ltd.

1.概要(Summary )
拡散芳香に使用する天然精油の粒子サイズをコントロールするなどの方法により、精油使用量が少なくても既存製品と同程度以上の広範囲を、芳香で満たす事のできる技術の研究・開発を行う。
(背景)信州大学で別予算にて管理されている装置(浮遊粒子のサイズを測定する装置)に関心を示し、予備的な測定をしながら2016年度より情報交換を進めてきた。本年度においては、広範囲に拡散芳香させる機器の開発にむけ、基本構造の検討及び試作モデルの作成を行った。

2.実験(Experimental)
 渦輪の技術を用いた空気砲モデルでの拡散芳香器の試作作成を行い、技術面の検討を行った。

試作モデルの一例

3.結果と考察(Results and Discussion)
①渦輪を活用した拡散芳香器の優位性は見込める。
 遠方に渦輪にて香りを送りこみ、渦輪消失地点から芳香を拡散させる。
 指向性があるため、芳香させたいエリアに重点的に香りを送り込める。
 渦輪消失地点については、穴の口径・振幅(ダイヤフラム)≒空気送出量によりコントロールできる。
②筐体の大きさが課題となる。
 現状150φ以上の穴が必要となるため、筐体はそれ以上のサイズとなる。
渦輪の集中(輪の細さ)がコントロールできることで、口径を小さくできる可能性あり。
⇒筐体の大きさや指向性が強すぎるため空間全体への芳香拡散能力が弱く、現状のマーケットへの導入は課題が多い。市場調査を行い、課題解消の検討を行う。

4.その他・特記事項(Others)
本件に関し、信州大学 工学部機械システム工学科 松原雅春教授ならびに信州大学ナノテクノロジープラットフォーム事業の森本信吾研究員に貴重なアドバイスをいただきました。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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