課題番号 ：S-15-NU- 0006
利用形態 ：機器利用
利用課題名（日本語） ：細菌の抗生物質に対する感受性に及ぼす表層電荷の影響
Program Title (English) ：surface electric charges and susceptibility of bacteria for chemical agents
利用者名（日本語） ：岡村奎太, 山田景子
Username (English) ：K. Okamura, K. Yamada
所属名（日本語） ：名古屋大学大学院医学系研究科
Affiliation (English) ：Graduate School of Medicine, Nagoya University

１．概要（Summary ）
薬剤に対する感受性と細菌の表面電荷の関連を調査する。

２．実験（Experimental）
動的光散乱（DLS）
Malvern社製Zeta sizer Nano ZSの利用により薬剤に低感受性を示す細菌の粒径分布、ゼータ電位の測定を行い、細菌の細胞表面電荷と薬剤感受性について検討を行った。特定の遺伝子の影響を調べるために遺伝的背景をそろえることにより、昨年度よりもデータの質が向上した。
<参考文献> Different surface charge of colistin-susceptible and -resistant Acinetobacter baumannii cells measured with zeta potential as a function of growth phase and colistin treatment. Soon RL, et al. J Antimicrob Chemother. 2011 Jan;66(1):126-33. doi: 10.1093/jac/dkq422.

３．結果と考察（Results and Discussion）
最小発育阻止濃度(MIC)と細菌の表面電荷の関連を調べた。本機器の利用により簡便に表面電荷を測定することができた（図1）。薬剤のMIC値とその細菌の菌体表面電荷が相関していそうな傾向が見られた。

４．その他・特記事項（Others）
技術支援; 加地範匡先生(名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻)、坂口佳充先生（名古屋大学大学院工学研究科　化学・生物工学専攻）

５．論文・学会発表（Publication/Presentation）
なし。

６．関連特許（Patent）
なし。

図1. 細菌の細胞表面電荷