利用報告書
課題番号 :S-17-MS-3005
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :線虫C. elegansの行動解析のためのPDMSチャンバーのモールド作製
Program Title (English) :
利用者名(日本語) :小田茂和1)
Username (English) :
所属名(日本語) :1) 岡崎統合バイオサイエンスセンター(基礎生物学研究所)
Affiliation (English) :
1.概要(Summary )
線虫の行動に関わる特定の遺伝子の変異による表現型異常を確認するなどのために、線虫の行動を観察する。カメラによる行動のレコーディングのためには、線虫をカメラ視野内に閉じ込めておく必要がある。それを目的として、今回線虫の行動観察を行うためのPDMSチャンバーのモールドを作製する。申請者が所属する研究室には、そのモールドを作製するための装置がないため、装置開発室にある装置を利用させてもらう必要があった。
2.実験(Experimental)
イエロールームにおいて実験を行った
①フォトマスクの製作
マスクブランクス(CBL3006-AZPFS)を利用。
マスクレス露光装置で露光
↓
現像した後にリンス
↓
クロムエッチング後にリンス
②PDMSチャンバーのモールド製作
シリコンウェハ基板の洗浄
↓
基板にSU8-2150をスピンコート後、ソフトベークし基板を60mm角にカット
↓
マスクアライナーにフォトマスクとコーティングされた基板をセットしUV光を露光。この後にベーク
↓
現像後にリンス
↓
モールドの高さを測定
3.結果と考察(Results and Discussion)
目標としていたモールドの高さ400μmに達せず、高さ約250μmのモールドを得た。また、その高さのモールドを作製するためのプロトコールを得た。ただし、これを線虫の行動実験に全く使えないわけではないので、行動実験に使用してみる価値はある。
基板にSU8-2150をコーティングしてからベーク後に、さらにその上からSU8-2150をコーティングすれば250μmより高いモールドを作製することができるかもしれない。
4.その他・特記事項(Others)
謝 辞
分子科学研究所・技術課・装置開発室の高田紀子様には技術指導などで大変お世話になりました。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。