利用報告書
課題番号 :S-16-JI-0041
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :複数金属を含むナノ粒子の形状観察および組成分析
Program Title (English) :Structure and elemental analysis for composite metal nanoparticles
利用者名(日本語) :迫野奈緒美
Username (English) :N. Sakono
所属名(日本語) :富山高等専門学校
Affiliation (English) :National Institute of Technology, Toyama College
1.概要(Summary )
気相法により生成した金属ナノ粒子の形状観察および組成分析を依頼した。観察するナノ粒子は2種類の金属を複合化したものをお願いした。TEM観察によりナノ粒子の存在を確認出来、ナノ粒子を構成する元素を特定することが出来た。
2.実験(Experimental)
利用設備名:日立ハイテクノロジーズ社製
H-7650, H-9000NAR
日本電子社製
JEM-ARM200F
富山高専にて、ナノ粒子生成および顕微鏡観察用グリッドへの滴下・乾燥までのサンプル調製を行った。調製したサンプルについて、技術代行の形で形状観察および組成分析を依頼した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
図1に、サンプルから得られたTEM画像を示す。粒径が10 nm前後のナノ粒子が観察された。粒子の形状はどれもおおよそ球形であった。ナノ粒子中に含まれる元素を確認するため、観察画像全体のEDS分析を行ったところ、主に2種類の金属で構成されている事が確認出来た(データ省略)。ナノ粒子を構成する元素をさらに詳細に調べるため、同サンプルについてEDSマッピング分析を行った。図2に、マッピングにより得られた画像を示す。2種類の金属のうち一方が大部分を占めており、もう一方が周りに散在している事が明らかになった。
今後は、これらのナノ粒子の生成メカニズムについて議論を行う予定である。
図1. 本実験により得られたTEM画像。
図2. 本実験により得られたEDSマッピング。
4.その他・特記事項(Others)
技術支援員:東嶺孝一様、小林祥子様
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。