利用報告書
課題番号 :S-16-NI-22
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :酸化ニオブナノ粒子の構造制御による機能性触媒の創製
Program Title (English) :Structure control of niobium oxide nanoparticles for functional catalyst
利用者名(日本語) :渕上輝顕
Username (English) :Teruaki Fuchigami
所属名(日本語) :名古屋工業大学大学院工学研究科
Affiliation (English) :Graduate School of Engineering, Nagoya Institute of Technology
1.概要(Summary )
水熱合成によりウニ状酸化ニオブナノ粒子を作製し、光学特性・バンド構造に及ぼす微細構造の影響をUV/VIS/NIR分光光度計を用いて評価した。粒子表面のナノロッド構造と粒子径をそれぞれ変化させることで吸収波長の制御が可能であることが示唆された。
2.実験(Experimental)
シュウ酸ニオブ錯体水溶液(ニオブ濃度:0.005-0.040 mol/L)を耐圧容器に入れ、200oCで2時間水熱処理することで酸化ニオブナノ粒子を合成した。得られた粒子の微細構造および粒径をTEMにより観察した。酸化ニオブナノ粒子分散液の吸収スペクトルをUV/VIS/NIR分光光度計(日本分光製V570)と絶対反射率測定装置(ARN475)を用いて測定した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
シュウ酸ニオブ錯体水溶液の水熱処理により、球状コア粒子表面に5 nm程度(短軸長)のナノロッドが無数に成長したウニ状形態が得られることがわかった(Fig. 1a)。その平均粒子径は合成時ニオブ濃度の増加とともに83 nmから297 nmまで増大したが、ロッドの短軸長にほとんど変化は見られなかった(Fig. 1b)。
この結果から、反応初期では生成した酸化ニオブ粒子の凝集によって球状コアが形成し、次いで溶解再析出によってコア表面にナノロッドが成長していると考えられる。Fig. 2に酸化ニオブナノ粒子の吸収スペクトルを示す。粒子径の減少によってピーク波長が短波長側にシフトしていることがわかる。また、クベルカ-ムンク変換式に基づいてエネルギーギャップを見積もったところ、3つの試料において3.4-3.5 eVとおおよそ一定の値が得られた。このことから、ウニ状酸化ニオブナノ粒子の吸収ピーク波長はコアのサイズに、吸収端波長はナノロッドの微細構造に影響を受けていることが示唆された。
4.その他・特記事項(Others)
なし
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
T. Fuchigami and K. Kakimoto, Journal of Materials Research, accepted
6.関連特許(Patent)
なし