利用報告書
課題番号 :S-15-OS-0046
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :金属ナノ構造と光との相互作用によるプラズモン共鳴現象を利用した光ナノ計測
Program Title (English) :Optical Nano Measurements by the Plasmon Resonance Effect Induced by the Interaction between Metal Nano Structure and Light
利用者名(日本語) :染川和摩1),馬場務1), 石飛秀和1,2)
Username (English) :K. Somekawa1), T. Baba1), H. Ishitobi1,2)
所属名(日本語) :1)大阪大学大学院工学研究科,2)大阪大学大学院生命機能研究科
Affiliation (English) :1)Graduate School of Eng, Osaka Univ., 2)Graduate School of Frontier Biosciences, Osaka Univ.
1.概要(Summary)
金属ナノ構造体に光を照射すると、金属内の自由電子が入射光電場と共鳴的に振動することで、金属ナノ構造体近傍に局在した非常に強い光電場が誘起される。この現象はプラズモン共鳴と呼ばれ、高空間分解顕微鏡、高効率太陽電池、高効率バイオセンシングなどへの応用が期待されている。我々はガラス基板上に金属ナノ構造を作製することを目的として大阪大学ナノテクノロジー設備供用拠点の設備を利用して微細加工を行った。
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
リアクティブイオンエッチング装置、RFスパッタ装置、接触式膜厚測定器
【実験方法】
プラズモン増強近接場光のEz成分を増強する金属ナノ構造として銀ナノチップ(四角錐)を作製した。まずガラス基板上に銀をスパッタ成膜した。次にスパッタされた銀薄膜(膜厚110 nm)を450℃の高温熱処理装置に入れて1時間加熱することによりアニール処理を行った。ヘリウム集束イオンビームでは大規模な加工を行うことが困難であるため、まずガリウム集束イオンビームで直径200 nmの四角柱を残し、その後ヘリウム集束イオンビームでさらに加工を行うことで、直径50 nmの四角柱を作製した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
ガリウム集束イオンビームで加工した四角柱をヘリウム走査型イオン顕微鏡(Scanning Ion Microscope, SIM)で観察した(Fig.1)。ガリウム集束イオンビームで予定通りの大きさ(200 nm)の四角柱を作製できていることを確認した。
Fig.1 SIM image of a Ag cube fabricated by Ga-focused ion beam irradiation
次に銀ナノ四角柱をヘリウム集束イオンビームで更に加工し、一辺50 nmの柱状構造を作製した(Fig.2)。当初はこの後にサンプルを傾けて加工を行い、錐状構造を作製する予定であったが、この時点で柱状構造のはっきりとした形状が確認できないため、これ以上の加工を行うことは困難であると判断した。
Fig.2 SIM image of a Ag cube fabricated by He-focused ion beam irradiation
原子間力顕微鏡による観察結果から、作製した銀ナノ四角柱底辺の長さ100 nm、高さ35 nmであることが分かった。また当初所望の四角錐構造ではなく、先端部分のエッジがなまった構造になっており、キャップ状の構造になっていることが分かった。
4.その他・特記事項(Others)
科学研究費補助金 基盤C「プラズモン増強場のナノイメージング」の課題実施のために利用しました。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







