利用報告書

金属配位自己集合によるナノサイズ空孔錯体の構築制御解析
堂本悠也1), 山本喜大2), 藤田 誠1,2)
1) 東京大学大学院工学系研究科, 2) 分子科学研究所特別研究部門

課題番号                :S-20-NU-0017

利用形態                :技術相談

利用課題名(日本語)    :金属配位自己集合によるナノサイズ空孔錯体の構築制御解析

Program Title (English) :Structure Elucidation of Nanosized Molecular Containers

Self-Assembled by Metal Coordination

利用者名(日本語)      :堂本悠也1), 山本喜大2), 藤田 誠1,2)

Username (English)     :Y. Domoto1), K. Yamamoto1), M. Fujita1,2)

所属名(日本語)        :1) 東京大学大学院工学系研究科, 2) 分子科学研究所特別研究部門

Affiliation (English)  :1) School of Engineering、The University of Tokyo, 2) Division of Advanced            Molecular Science, Institute for Molecular Scicence

 

 

1.概要(Summary )

我々のグループでは最近、各種有機金属反応において良く知られた配位様式である、金属−不飽和結合間のπ配位を利用した新たな自己集合の開拓を進めている(図1)。一連の構造は分子量が8,600〜25,000、球体近似した直径が3〜5 nmに達し、放射光X線による回折測定を経て結晶構造解析に成功している。

図1

 

本錯体群は複雑なトポロジーを示す絡まった分子構造を有し、これと関連づけられる特異なキラリティーを有する。本研究では、自己集合により多数集積される配位子に不斉官能基を導入することで、空孔錯体のキラリティー精密制御と応用に向けた検討を行っている。そこで本課題では、VCD(振動円二色性スペクトル)の測定による、不斉情報の取得と構造解析について相談させて頂いた。

現在のところ、(コロナ対策の影響による)実験計画の大幅な遅れのため、実際の測定には至っておらず、今後利用に向けた予備検討を進める予定である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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