利用報告書

電気化学バイオセンサの開発
民谷 栄一1), 大﨑 脩仁1),2), 長野 航平1),2)(1) 産総研・先端フォトバイオ, 2)大阪大学大学院工学研究科)

課題番号 :S-20-OS-0042 
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :電気化学バイオセンサの開発
Program Title (English) :Development of next-generation photonics biosensor
利用者名(日本語) :民谷 栄一1), 大﨑 脩仁1),2), 長野 航平1),2)
Username (English) :Tamiya Eiichi1), Osaki Shuto1), Nagano Kohei1)
所属名(日本語) :1) 産総研・先端フォトバイオ, 2)大阪大学大学院工学研究科
Affiliation (English) :1) AIST・PhotoBIO-OIL, 2)Graduate School of Engineering, Osaka University

1.概要(Summary )
我々はナノ材料を利用する電気化学バイオセンサの開発を行っている。バイオセンサの開発においてはセンサと試料との界面の状態を観察することが非常に重要である。今回、大阪大学ナノテクノロジー設備供用拠点の設備を利用してバイオセンサの表面観察やセンサに利用するナノ材料の形状の正確な検討を行った。

2.実験(Experimental)
バイオセンサの素子となる、カーボン電極表面をSEM-EDX(SU-9000, 日立)にて観察した。また、センサの構成材料である各種ナノ構造を持つ材料を導電性の基盤表面に修飾し、その形態の観察も併せて行った。

3.結果と考察(Results and Discussion)
本研究にて利用している金属ナノ材料がバイオセンサ表面にどの程度存在しているのかが、SEM-EDXを利用した表面観察によって明らかになった(図1)。実際に得られたセンサのシグナルとSEMによる表面観察の結果から、より最適なセンサ設計への指針が得られた。図2は金ナノフラワーと呼ばれる金属ナノ材料のSEMによる観察結果である。SEMを利用することで実際の構造、サイズなどを正確に把握することができた。金属ナノフラワー構造では、センサから得られたシグナルが同程度のサイズの金属ナノ粒子よりも高い感度を有する事が判明した。異なる構造のナノ材料を比較することは、SEMによる形態観察なしでは困難であった。

図1.バイオセンサ表面の金属ナノ材料
図2.金属ナノフラワー構造

4.その他・特記事項(Others)
・装置の操作方法について御指導頂きました分子・物質合成プラットフォームの支援員の方に感謝いたします。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

©2024 Molecule and Material Synthesis Platform All rights reserved.