利用報告書

高次シラン化合物の製造技術、評価技術及びこれを用いた薄膜の製造技術、評価技術の開発
原田 勝可
名古屋大学 未来材料・システム研究所

課題番号                :S-18-NU-0045

利用形態                :機器利用

利用課題名(日本語)    :高次シラン化合物の製造技術、評価技術及びこれを用いた薄膜の製造技術、評価技術の開発

Program Title (English) :Development of Production and Evaluation Technologies of Silicon Compounds

and Their Thin Films

利用者名(日本語)      :原田 勝可

Username (English)     :Katsuyoshi Harada

所属名(日本語)        :名古屋大学 未来材料・システム研究所

Affiliation (English)  :Nagoya University, Institute of Materials and Systems for Sustainability

 

 

1.概要(Summary )

・高次シラン化合物はその反応性から半導体の成膜材料

として注目され、必須なものとなっている。さらなる機能を

有する高次シランの製造技術、評価技術及びこれを用い

た薄膜の製造技術、評価技術の開発を行っている。

・高次シラン化合物合成の出発物質としてSi-Si結合を有する化合物からのルートに着目して合成。

Si2Cl6   → SinXm  → SinYm X, Y: Cl, H etc., n,m > 4

  1. Si5Cl12,….Si32Cl44,…

・物性の一つである発光特性を調べている。

 

2.実験(Experimental)

・蛍光分光光度計(JASCO社製 FP-6500)を用いて蛍光測定を行った。

・サンプルは粉末で加水分解性を有するため、粉末試料用アタッチメントを使用するとともに、直前まで窒素シールした容器に入れて測定装置まで持ち運んだ。

・粉末からの蛍光測定であるため、蛍光に混じっている入射光の反射光はバンドパスフィルターを用いてカットした。

・昨年度から220nmで励起して蛍光を測定した。

 

3.結果と考察(Results and Discussion)

・今までの発光スペクトルを検証するため、ブランクとしてサンプル無しで測定したところ、サンプル有り(図1)と殆ど同じスペクトルとなった。サンプルホルダー等からの発光と見られる。

・よって、これまで測定して来たスペクトルの見直しが必要なことが分かった。

 

 

図1.発光スペクトル(220nm励起)

 

 

4.その他・特記事項(Others)

・蛍光測定に当たって支援を頂いた伊藤始様に御礼申し上げます。測定に精通されているため、今回のブランクについても適切な助言を頂きました。

・文部科学省「学際・国際的高度人材育成ライフイノベーションマテリアル創製共同研究プロジェクト」《六研連携プロジェクト》の支援を受けています。

 

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)

  • Harada and J. Kumagai, 6研公開討論会報告書 (2018).
  • Harada and J. Kumagai, proceeding of iLIM-3 (2018).

 

6.関連特許(Patent)

なし。

 

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