利用報告書
課題番号 :S-16-NI-09
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :CFRP材料のカット整形
Program Title (English) :Cutting model fromation of CFRP materials
利用者名(日本語) :土田 健司1)
Username (English) :Kenji Tsuchida 1)
所属名(日本語) :1) タカイコーポレーション
Affiliation (English) :1) TAKAI CORPORATION Co., Ltd.
1.概要(Summary )
昨年度の機器利用から、本年度はサポインの外部資金を獲得し、共同研究に繋げた。CFRPを素材とするボルトをプレス成形により量産し、上市することを目指している。強度を得るための要となる炭素繊維が、金型の中でどのように回っているかを確認できるようになったが、引張強度にばらつきが生じることを、非破壊で検査する手法を検討した。非破壊手法とカッティング断面評価とを比較することで、非破壊検査によるCFRPねじのプレス具合を評価した。
2.実験(Experimental)
・MAT社製エアスピンドル40cm研磨定盤一式
・曲面形成治具一式
1:ダイシングソーにより、CFRPネジをカッティングする。
2:コロイダルシリカ溶液を用い、炭素繊維を化学機械研磨する
3:電気的特性評価
3.結果と考察(Results and Discussion)
No. 引張破壊荷重(N) No. 引張破壊荷重(N)
1 6800 6 6600
2 6100 7 6900
3 6700 8 3500
4 6600 9 7900
5 7300 10 6800
上表はCFRP素材で同一金型においてプレス成型したボルトの引張強度のばらつきである。特にNo8において著しく強度が低い結果が得られている。きわめてイレギュラーであるが、破壊検査に依っていたのでは製品として出荷できない。そこでCFRPが誘電体であることを利用して、CFRPねじの引張強度と誘電体特性との比較検討を行った。
上図は本研究に用いた電気的計測システムである。下図に示すように電圧・電流特性において直線性が得られなかった。詳細に調べたところ、簡易計測で用いたワニ口クリップがねじ山にタッチする際、ねじ山の位置に応じて炭素繊維量が異なっているため電気伝導度が一様でないことが明らかとなった。ねじ断面観察と電気的計測とは相関が得られたが、非破壊計測手法として確立するためには更なる検討が必要である。本研究は次年度も継続する。
4.その他・特記事項(Others)
なし
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
「プレス成形による炭素繊維強化プラスチック製ボルト実現(ポスター)」土田 健司((株)タカイコーポレーション)、江龍 修、2017/08/25、JSTフェア2016(東京ビッグサイト)
6.関連特許(Patent)
なし







