利用報告書
課題番号 :S-19-OS-0017
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :Cu-Sn合金の摩擦摺動面生成物の分析
Program Title (English) :Analysis of sliding surface product in Cu – Sn alloy friction material
利用者名(日本語) :中村昌敬、木村洋介、中野武、前島隆
Username (English) :M.Nakamura、Y.Kimura、T.Nakano、T.Maejima
所属名(日本語) :株式会社ファインシンター
Affiliation (English) :FINE SINTER, Co. Ltd.
1.概要(Summary )
ブレーキ摩擦材の開発は添加成分と摩擦特性の調整は経験則で行われており、添加成分と摺動条件で生成される摺動面状態を解析し、摩擦特性への影響を考察する。今回、大阪大学分子物質・合成PFの装置を利用し、ブレーキ試験後の摩擦摺動面の表面を薄膜X線回折装置で分析し、添加成分による摺動面の差異(添加成分の酸化状態、変質状態)を調査した。
2.実験(Experimental)
(1) 摺動試験
【試験条件】
摺動速度:70 km/h
面圧:13.6 kg/cm2
試験回数:10回
摩耗量:試験前後の重量差
雰囲気:冷房20℃設定、排風なし
(2) 摩擦材摺動面の分析
【利用した主な装置】
分析方法:θ-2θ
スキャン速度:2°/min
入射スリットDS:0.2 mm
3.結果と考察(Results and Discussion)
試料の凹凸や摺動面の曲率が影響し、回折チャートにノイズが多数発生、CPSが小さくなる事から同定が困難であった。入射スリットDS間隔を広く(0.2mm)設定し検出強度を上げことで解析ができる回析チャートが得られた。(表1.)
得られた回折チャートを粉末回折のデータベースにてピーク主成分の同定を行い、以下が判明した。
・マトリックスであるCuの回析パターン(既知)は判然に見られた。
・摺動面表面には相手材が移着し、Fe酸化物として摩擦特性に影響を与えている。回折パターンはFeOであったが、ブレーキ試験後の表面にFeOが存在しているとは考え難く、X線がFe酸化スケールの表層に存在するFe3O4を超えて、FeOを検出したと推測する。
4.その他・特記事項(Others)
装置使用方法・技術相談させて頂きました分子・物質合成プラットフォームの山崎昌信様に感謝致します。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







