課題番号 ：S-15-KU-0001
利用形態 ：機器利用
利用課題名（日本語） ：DNA構造に不斉誘起を受ける[5]Heliceneリガンドの合成と評価
Program Title (English) ：Chiral Induction of [5]helicene ligand by DNA conformation
利用者名（日本語） ：川良　健祐
Username (English) ：K.Kawara
所属名（日本語） ：九州大学大学院薬学府創薬科学専攻
Affiliation (English) ：Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University.

１．概要（Summary ）
DNAに結合し、キラリティーの誘起を受ける[5]Helicene分子のキラリティーを追跡するため、測定を行った。FDCD測定によって直接[5]Helicene分子のキラリティーが観測できれば、簡便な評価が実現する。

２．実験（Experimental）
【装置】日本分光 J-1500
【実験】DNA(20 µM, [d(CG)3]2)を含むカコジル酸ナトリウム緩衝溶液(2000 µL, pH7.0)に対して、[5]Helicene Ligand (40 mM)のMilli Q溶液を1 µLずつ、最大１０回滴定し、各ポイントにおいてFDCD測定を行った。

３．結果と考察（Results and Discussion）
期待した[5]Helicene分子のキラリティーをFDCDにて観測することはできなかった。DNAとの錯体形成によって[5]Helicene分子が均一に系中に存在しないことや、適切な測定濃度でなかったことなどが考えられる。

４．その他・特記事項（Others）
なし。

５．論文・学会発表（Publication/Presentation）
[5]ヘリセンリガンドのキラル変換とDNAのB→Z遷移を基本とする動的な相互不斉誘起、川良健祐,辻厳一郎,佐々木茂貴、第52回　化学関連支部合同九州大会

DNAのB→Z遷移と[5]ヘリセンリガンドのキラル変換に基づくシンクロナイズド不斉誘起、川良健祐,辻厳一郎,佐々木茂貴、第27回　若手研究者のためのセミナー

The Dynamic and Synchronized Chiral Induction System between DNA template and [5]Helicene ligand、Kensuke.Kawara，Shigeki.Sasaki
The 42nd International Symposium on Nucleic Acis Chemistry 2015

二置換-及びヘテロ-[5]ヘリセン分子の合成とB→Z-DNA遷移に同期するシンクロナイズド不斉誘起、川良健祐，佐々木茂貴、第45回　複素環化学討論会

６．関連特許（Patent）
なし。