利用報告書
課題番号 :S-19-MS-0038
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :HIV-1ゲノムRNAの5’-UTRに由来するRNAの構造解析
利用者名(日本語) :幡野明彦1),中山椋健1),若菜浩幸1),河原祥基1),河合剛太2)
所属名(日本語) :1) 芝浦工業大学工学部材料工学科, 2) 千葉工業大学先進理工学部生命科学科
1.概要(Summary )
HIV-1のプロウイルスには連続した3つの転写開始点が存在し,それらから転写されてできた3種類のRNA(TP-RNA)には機能に違いがあることが明らかにされている.私たちは,その機能的な差異がRNAの立体構造,あるいはその安定性の違いに起因するものと考え,モデルRNAを設計し,NMR法による立体構造解析を進めている.NMR法による立体構造解析は,主としてNOEによる近距離情報(< 5Å)を利用しているため,分子全体の構造の違いを比較することが難しい.そこで,30 Å程度までの長距離情報が得られる常磁性緩和促進(PRE)を利用した解析を計画した.すなわち,RNAの特定の残基にスピンラベルを導入し,その位置からの距離をPREの大きさによって見積ことにより,分子全体についての構造情報を得ることを計画した.
本ナノプラット研究では,図1に示すようなTP系RNA3種類の10番目にスピンラベルとしてニトロキシラジカル基を導入した.RNA は核酸自動合成機によって合成するため様々な試薬を利用している.そのため,ラジカルに与える影響が考えられ,前回のサンプルはラジカルが消去していることが分かった.そこで,ESR測定によりニトロキシラジカル導入RNAのラジカルの有無の確認を行なった.
2.実験(Experimental)
RNAサンプルは100µmol/Lになるように水で溶解し,ガラスキャピラリーに封入した.電子スピン共鳴装置(分子研,Bruker E500)の測定部にサンプルキャピラリーを入れたガラスチューブをセットして室温にて測定を行なった.
3.結果と考察(Results and Discussion)
(図表は必要に応じて記載してください。)
今回,TP-G3G-RNAは濃度が低くて測定が出来なかったが,G1G,G2Gは図2の様な結果になった.双方ともニトロキシラジカル由来の3本のシグナルが観察された.よってラジカルが導入されている事がわかった.また興味深いことに,TP-G2Gの左から三つ目のシグナルは小さくなっていることから,分子内での運動性が抑制されていることがわかった.
4.その他・特記事項(Others)
無し
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
無し
6.関連特許(Patent)
無し







