利用報告書
課題番号 :S-19-NU-0035
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :Li2(Sr,Ca)(Nb,Ta)2O7の示差走査熱量測定による相転移温度の特定
Program Title (English) :
利用者名(日本語) :白邦裕千, 中埜彰俊
Username (English) :
所属名(日本語) :名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻(物理系)機能性物質物性研究室
Affiliation (English) :
1.概要(Summary )
反強誘電体Li2SrNb2O7と常誘電体Li2CaTa2O7の固溶体Li2(Sr,Ca)(Nb,Ta)2O7の相転移点を示唆走査熱量測定により特定する。
2.実験(Experimental)
測定装置は示差走査熱量測定を使用した。測定試料は、粉砕したのちに、アルミパンに封入した。基準物質には空のアルミパンを用いた。これら2つのパンを装置内にセットし、測定を行った。
今回は、参照試料として、既に他の研究室で測定がされているBaTiO3を測定した。
測定温度範囲は-150℃~500℃であった。
利用装置:
・示差走査熱量測定装置
| 機種:SII社製 DSC DSC6200
3.結果と考察(Results and Discussion)
測定装置が長い間利用されていなかったため、まず装置のセッティングから行った。測定を行った結果、装置内のヒーターおよび液体窒素が正常に作動することを確認した。図1.は今回測定を行った、BaTiO3のDSCの温度依存性のグラフである。先行研究では、、立方晶から正方晶への構造相転移をする120℃において、DSCのピークが観測されたが、今回の測定では、ピークは見られなかった。
今後は、本測定で得られた結果を吟味し、測定の正当性を確認したのちに、研究課題であるLi2(Sr,Ca)(Nb,Ta)2O7のDSC測定を行う予定である。
図1. 参照試料BaTiO3のDSC測定結果。測定は青線→橙色→灰色の順番で行われた。 |
4.その他・特記事項(Others)
なし。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。