利用報告書

MALDI-TOFを用いたPP樹脂溶出物の測定
小谷 篤史
積水化成品工業株式会社

課題番号(Application Number):S-16-NR-0060
利用形態(Type of Service):技術代行
利用課題名(日本語) :MALDI-TOFを用いたPP樹脂溶出物の測定
Program Title (English) :Qualitative analysis to PP resin extractables by MALDI-TOF
利用者名(日本語) :小谷 篤史
Username (English) :atsushi kotani
所属名(日本語) :積水化成品工業株式会社
Affiliation (English) :SEKISUI PLASTICS, Co., Ltd.

1.概要(Summary )
PP樹脂から抽出した成分の定性分析において、FT-IRやLC/MS等での測定を行っているが、未知物質については同定が困難な物質が多く存在する。
今回、MALDI-Spiral-TOF質量分析計(JEOL製)を用いた精密質量測定を実施し同定を試みた。

2.実験(Experimental)
試料をクロロホルムで溶解させ、マトリックスはtrans-2-[3-(4-tert-ブチルフェニル)-2-メチル-2-プロペニリデン]マロノニトリル(DCTB)20mg/ml CH3Cl溶液を使用した。また、カチオン化剤として、TFA-Na 1mg/ml THF溶液を使用した。
プレートへマトリックス:サンプル:カチオン化剤=4:1:1の割合で混ぜたものを1μlスポッティングし、MALDI-Spiral-TOF質量分析計(日本電子製 JMS-S3000)にて精密質量分析を行った。

3.結果と考察(Results and Discussion)
樹脂中に添加されている各種添加剤を検出することが出来、それぞれにおいて精密質量も測定することが出来た。その結果から、各種添加剤の同定に関する情報を得ることが出来た。
そこで、主な添加剤の同定にはMALDI-Spiral-TOF質量分析計による測定により、測定が可能と判断された。
これを利用し、未知物質の絞込みに利用することが出来ると考えられる。

4.その他・特記事項(Others)
なし。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

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