利用報告書

n/p型を制御したFe置換SrTiO3-δ光触媒における酸素生成速度
江原駿太1)
1) 九州大学大学院工学研究科,

課題番号 :S-19-KU-0022
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語)  :n/p型を制御したFe置換SrTiO3-δ光触媒における酸素生成速度
Program Title (English) :Photocatalytic Oxygen Evolution ReactionUsing n- and p-type Fe-doped Strontium Titanates
利用者名(日本語) :江原駿太1)
Username (English) :Ehara Shunta1)
所属名(日本語) :1) 九州大学大学院工学研究科,
Affiliation (English) :1) Engneering、Kyushu University

1.概要(Summary )
測定者は水素製造プロセスとして光触媒による水分解反応の高効率化に取り組んでいる。酸素生成反応に及ぼすバンド構造の影響は明らかになっていない。そこで、熱処理酸素分圧によりn型とp型を作製できる鉄置換チタン酸ストロンチウムに着目した。これにより、カチオン組成を変化させることなくフェルミ準位を制御することが可能である。
 光触媒はどの波長範囲で光を吸収するかが重要な因子となる。そのため、紫外・可視・近赤外分光測定装置日本分光(V-670)を使用して、光の吸収スペクトルを測定した。

2.実験(Experimental)
測定試料(粉末半導体)の光吸収スペクトルを得るため、紫外・可視・近赤外分光測定装置日本分光(V-670)を使用した。本研究で用いた材料は鉄置換チタン酸ストロンチウムであり、これを硫酸バリウムにより希釈し、300nm-800nmの領域にわたって測定した。

3.結果と考察(Results and Discussion)
得られたスペクトルを図に示した。n型とp型の両試料の吸収端は一致しており、n型p型のバンドギャップへの影響は見られなかった。また、この測定結果より、τプロットによるバンドギャップの推定を行ったところ、どちらも3.2 eVであった。これは文献値に合致していた。

4.その他・特記事項(Others)
この度の測定にあたり、適切な指導をしていただきましたナノテクプラットフォームの柿田様に多大なる感謝を申し上げます。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
(1) S. Ehara, J.Hyodo and Y. Yamazaki, 第45回固体イオニクス討論会, 令和1年11月28日

6.関連特許(Patent)
なし

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