利用報告書

Si基板上のCdTe成長層の評価
Bal Singh Chaudhari, Madan Niraula
名古屋工業大学大学院工学研究科

課題番号                :S-20-NI-0028

利用形態                :機器利用

利用課題名(日本語)    :Si基板上のCdTe成長層の評価

Program Title (English) :Characterization of CdTe epilayers grown on Si substrate

利用者名(日本語)      :Bal Singh Chaudhari, Madan Niraula

Username (English)     :Bal Singh Chaudhari, Madan Niraula

所属名(日本語)        : 名古屋工業大学大学院工学研究科

Affiliation (English)  :Graduate School of Engineering, Nagoya Institute of Technology

 

 

1.概要(Summary )

CdTeは室温動作可能な高性能X線やγ線検出器用材料として知られている。しかしながら均一かつ良好な電気特性を持つ大面積結晶の育成が困難なため、高性能大面積の検出器の開発は困難な状況にある。

本研究では有機金属気相成長法(MOVPE法)によるSiなどの大面積基板上の単結晶CdTe厚膜成長層を用いた、高性能大面積放射線画像検出器の開発を目指している。しかし、Si基板上のCdTe層成長では、SiとCdTeの格子定数や熱膨張係数の差の原因により、成長界面に高密度のミスフィット転位が発生する。これらの転位はCdTe層内に伝播することにより、結晶性劣化や検出器特性劣化の原因となる。本検討ではCdTe成長層内の転位の分布の評価を行った。

 

2.実験(Experimental)

(211)Si基板上の厚膜CdTe成長層を用いて検討を行った。CdTe/Si界面から成長層内への転位の伝播の詳細を調べるため、厚膜成長層を繰り返し削り異なる膜厚を持つ複数の試料を用いた。これらの試料に対して乳酸:硝酸:フッ化水素酸の混合液を用いて化学エッチング行い、CdTe成長層表面に形成される三角形のエッチピットを光学顕微鏡(Digital microscope (VHX-500))及びSEM(JEOL JSM 5600)により観察し、カウントした。また、エッチポットと転位の相関から転位密度の評価を行った。

 

3.結果と考察(Results and Discussion)

上記のエッチング液により、CdTe結晶中の転位がある部分は選択的にエッチングされ、成長層表面にはピットが現れる。図―1に化学エッチング後の試料表面の光学顕微鏡の写真を示す。膜厚の薄い試料に比べて膜厚の厚い試料では表面に現れるピットの数は小さくなっていることが確認できる。これは成長層膜厚の増加に伴い貫通転位同士の反応が起こり、転位の低減されたためと考えられる。またその減少率は最初大きく、成長層膜厚が大きくなるにつれて小さくなることも確認できた。

 

Fig. 1 Optical images of CdTe surface after chemical etching. CdTe epilayer thickness (a) 35μm, (b)20 μm, (c)12 μm, and (d) 6 μm

 

4.その他・特記事項(Others)

なし

 

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)

なし

 

6.関連特許(Patent)

なし

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