利用報告書

イオンミリングによるパターン形成
松元光輝,土手靖也
日本リニアックス株式会社

課題番号                :S-19-OS-0036

利用形態                :機器利用

利用課題名(日本語)    :イオンミリングによるパターン形成

Program Title (English) :Pattern formation by ion milling

利用者名(日本語)      :松元光輝,土手靖也

Username (English)     :M. Matsumoto, Y. Dote

所属名(日本語)        :日本リニアックス株式会社

Affiliation (English)  :NIPPON LINIAX CO.,LTD.

 

 

1.概要(Summary )

弊社の新センサ開発において、金属筐体上のセラミックス薄膜に対してパターン形成するためには、ドライエッチングによるパターン形成が最適である。今回、大阪大学ナノテクノロジー設備供用拠点のイオンミリング装置を利用して、最適なエッチング条件にて試作品を作製することを目的とする。

 

2.実験(Experimental)

【利用した主な装置】

S16 SIMS付カウフマン型イオンミリング装置

【実験方法】

昨年度の実験によりセラミックス薄膜とレジストとのレート選択比が小さく、フォトレジストへのダメージが小さいイオンミリング装置にて最適なエッチング条件を探索した。

エッチング条件をTable 1に示す。昨年の条件(condition 1)よりもエッチングレートが高くフォトレジストへのダメージが少ないエッチングをするために、condition 2,3を設定した。セラミックス薄膜を成膜し、その上にフォトレジストをパターニングした基板を各々の条件でエッチングした。

レジストダメージを顕微鏡観察するとともに、薄膜およびフォトレジストのエッチングレートを調べた。

 

3.結果と考察(Results and Discussion)

各条件での結果をTable 2に示す。

ビーム電圧、ビーム電流を増やすことでエッチングレートが高くなることが確認できた。また、どの条件でもレジストへのダメージは小さかった。このことより、本条件の範囲内であれば十分に基板を冷却可能であると考えられる。

以上の結果より、エッチングレートの高い条件3を最適条件とした。

 

4.その他・特記事項(Others)

装置使用方法に関してご説明頂きました分子・物質合成プラットフォームの山崎様に感謝致します。

また、イオンミリング装置の最適条件に関してアドバイスを頂きました伯東株式会社様に感謝致します。

 

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)

なし

6.関連特許(Patent)

なし

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