課題番号 ：S-18-NU-0028
利用形態 ：機器利用
利用課題名（日本語） ：原子間力顕微鏡による樹脂材料表面の機械特性評価
Program Title (English) ：Evaluation of the mechanical properties of the resin surface using atomic force microscope
利用者名（日本語） ：谷本尚志1)
Username (English) ：H. Tanimoto1)
所属名（日本語） ：1) DIC 株式会社
Affiliation (English) ：1) DIC corporation

１．概要（Summary ）
樹脂材料の最表面または界面の機械特性を評価し、樹脂材料の性能（強度、密着性等）との相関を考察することを目的とし、原子間力顕微鏡を用いてこれを検討した。コーティングの表面に接着性向上を目的とした表面処理を施し、その機械特性変化を観察した。

２．実験（Experimental）
装置：薄膜表面観察（原子間力顕微鏡）Asylum社製MFP-3D
条件：ACモード、フォースマッピングモード
　　　スキャンサイズ2x2um、1x1um
試料：アクリル系コーティング
　　　（表面処理あり/なし）
カンチレバー：ばね定数42N/m
フィッティングモデル：DMT

３．結果と考察（Results and Discussion）
ACモードで表面形状および位相像を比較した。
表面処理を施すことにより位相像の面内コントラストの変化が観察され（Fig.1, Fig. 2）、最表面の化学構造またはモルフォロジー変化が示唆された。
また、それぞれの面内の1x1umの領域において100点のフォースカーブを測定し、ヤング率を算出した。フォースカーブ測定条件、解析条件には改良の必要があるものの、表面処理を施すことにより表面のヤング率が増大していることが判明した。今後は表面処理による最表面の機械特性変化の定量評価の有効性を検証していく。

Fig.1 Phase image of bare surface of the coating

Fig.2 Phase image of the etched surface of the coating

４．その他・特記事項（Others）
技術支援：永野修作　准教授
５．論文・学会発表（Publication/Presentation）
なし
６．関連特許（Patent）
なし