利用報告書

尿素の熱分解による異性体の検証
猪野 栄一
株式会社オプティ

課題番号 :S-15-NU-0004
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :尿素の熱分解による異性体の検証
Program Title (English) :Identification of pyrolytically-generated substances for urea
利用者名(日本語) :猪野 栄一
Username (English) :Eiichi Ino
所属名(日本語) :株式会社オプティ
Affiliation (English) :Opty Co., Ltd.

1.概要(Summary )
大型乗用ディーゼル車の排気ガス浄化システムにおいて、使用される尿素由来の熱分解析出物が発生する現象が知られている。今回、本用途に使用する尿素水の製造において精製過程で検出される成分の分析を行った。また、尿素水の比重測定にも取り組んだ。

2.実験(Experimental)
・利用装置
 NMR装置(Agilent製 UNITY INOVA 500)
レーザーラマン分光光度計(JASCO社製 NRS=1000)
フーリエ変換型赤外分光装置 (JASCO社製 FT-IR-680 Plus)
・比重測定は、アズワン標準比重計(1-518大型No.7)を用い、恒温槽で温度調整した尿素水を250mlメスシリンダー中で温度の安定を待って比重計目盛りを読み取ることで測定した。
 

3.結果と考察(Results and Discussion)
 尿素水製造過程で取り出された成分をDMSO-d6に溶解し、1H NMRおよび13C NMRを測定した。1H NMRのチャートからは、単一成分の可能性もあるパターンが得られたが、これまでの検討で検出してきた尿素由来の誘導体化合物とは異なるものであった。13C NMRにおいても同様の結果であった(図1)。FT-IRは、ATR法を用いて基材上の検出成分のスペクトルを得ることを試みたが、基材を主としたスペクトルが現れるのみであった。
 尿素水の比重評価は、実験項に記載した方法で測定し、温度による変化を適切に捉えることができた。

図1. 検出成分の13C NMRスペクトル。

4.その他・特記事項(Others)
本課題を進めるに当たり、名古屋大学坂口特任教授、近藤氏(NMR測定)、鳥居氏(ラマンスペクトル)、伊藤氏(FT-IR)の協力をいただいた。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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