利用報告書

気孔形成に影響を与える化合物Bubblinの誘導体の合成
嶋田知
京都大学大学院理学研究科

課題番号 :S-17-CT-0087
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :気孔形成に影響を与える化合物Bubblinの誘導体の合成
Program Title (English) :Chemical synthesis of bubblin derivatives that affect stomatal development
利用者名(日本語) :嶋田知生
Username (English) :Tomoo Shimada
所属名(日本語) :京都大学大学院理学研究科
Affiliation (English) :Graduate School of Science, Kyoto University

1.概要(Summary)
 私達はこれまでに植物の気孔形成に影響を与える新規化合物であるピリジン-チアゾールの一種を発見し,Bubblinと命名している.Bubblinは気孔幹細胞メリスメモイドに作用し,その非対称分裂をかく乱する.本利用課題では,Bubblinの作用機序を明らかとするため,ナノテクノロジー支援事業の共同研究により,Bubblinの誘導体の合成を行った.

2.実験(Experimental)
BubblinおよびBubblin誘導体9種を合成した.合成した誘導体はAminobubblin,Acetamidebubblin,Fluorobubblin,Chlorobubblin,2-[(4-bromophenyl)
-2-thiazolyl]-pyridine,Iodobubblin他3種である.合成中間体の同定にはNMR(JNM-ECP400、千歳科技大NP登録)等を用いた。合成したBubblinおよび誘導体を10および50 μM含む培養液でシロイヌナズナを生育させ,気孔の形成パターンを観察した.

3.結果と考察(Results and Discussion)
合成したBubblinは市販品のBubblinと同様に気孔をクラスター化させることが観察された.合成した誘導体の中では,唯一ChlorobubblinがBubblinと同程度の効果を示した.クラスター化活性を維持したままBubblinの構造を変化させることが困難であることが示唆された.今後も有用な誘導体の取得を目指す.蛍光標識化Bubblinやビオチン標識化Bubblinが合成できれば,Bubblinのターゲットや作用機序の解明に役立つことが期待される.

4.その他・特記事項(Others)
・参考文献
Y, Sakai et al., Development, 144(3):499-506 (2017)

・謝辞
 本研究の遂行にあたりまして,千歳科学技術大学の田中汰久冶氏,今井敏郎客員教授,大越研人教授にBubblinを合成して頂きました.この場を借りて感謝の意を表します.

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
該当なし

6.関連特許(Patent)
該当なし

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