利用報告書
課題番号 :S-18-NM-0008
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :ハーブ・スパイス成分の生合成に関する研究
Program Title (English) :Research for constituent of herbs and spices
利用者名(日本語) :喜多 智子
Username (English) :Tomoko Kita
所属名(日本語) :ハウス食品グループ本社(株)
Affiliation (English) :House Foods Group Inc.
- 概要(Summary )
ハーブ、スパイスの成分(二次代謝産物)の生合成について研究を行なうため、レーザーマイクロダイセクション装置で、二次代謝産物を蓄積している細胞を切り出して、部位ごとのRNA-seq解析を試みた。
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
サーマルサイクラ―
【実験方法】
レーザーマイクロダイセクション装置(ライカマイクロシステムズ:LMD7000)で、ハーブ・スパイスの切片から二次代謝産物を蓄積する細胞を切出した。切り出した細胞からRNAを抽出・精製し、逆転写反応によるcDNA作成、PCR反応によるcDNA増幅を行なった上で、次世代シーケンサーによるRNA-seq解析委託を行なった。
3.結果と考察(Results and Discussion)
レーザーマイクロダイセクション装置で切り出した細胞からRNAを抽出・生成し、逆転写反応によるcDNA作成、PCR反応によるcDNA増幅を行なった結果のcDNAサンプルを電気泳動し、品質をチェックしたところ、400bp付近から2kbp超まで、さまざまな長さのcDNAが含まれており、RNA抽出からcDNA増幅までの操作が、滞りなく進んだことがわかった(図)。
RNA-seqが可能な品質のcDNAであることがわかったので、委託解析を行なった。その結果、二次代謝成分の生合成に関わる酵素の遺伝子と、それに関連すると思われる転写因子の遺伝子が複数見つかった。
委託解析結果のデータが膨大であるため、データ解析が終わっていない。来期は、本解析結果と、別途行なっているプロテオーム解析の結果を組合せて、新たな知見を得たいと考えている。
4.その他・特記事項(Others)
NIMS分子・物質合成プラットフォーム李香蘭博士にLMD使用について支援を受けた。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし