利用報告書
課題番号 :S-17-NM-0092
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :眼内に浸潤する炎症細胞・腫瘍細胞のラマン散乱光解析による鑑別
Program Title (English) :Discrimination between intraocular inflammatory cells and tumor cells using Raman Spectroscopy
利用者名(日本語) :岩﨑優子1), 川岸将彦2)
Username (English) :Y. Iwasaki1), M. Kawagishi2)
所属名(日本語) :1) 東京医科歯科大学眼科, 2) 東京医科歯科大神経機能形態学講座
Affiliation (English) :1) Department of Ophthalmology, Tokyo Medical and Dental University, 2) Section of Neuroanatomy and Cellular Neurobiology, Department of Systems Neuroscience, Tokyo Medical and Dental University
1.概要(Summary )
眼内に炎症細胞や腫瘍細胞が浸潤すると、眼内が混濁し視力低下をきたす。本研究の目的は、眼内への浸潤が報告されている種々の細胞種(Tリンパ球、Bリンパ球、好中球、単球やリンパ腫細胞)の鑑別にラマン散乱光解析が有用であるかを検討し、将来ヒト眼内の硝子体混濁成分をin vivoにて非侵襲的に解析することの有用性を評価することである。2017年度は、リンパ腫セルラインを用いて、ラマン散乱光測定の条件検討を行った。
2.実験(Experimental)
リンパ腫セルラインKBL-1を東京医科歯科大学で培養。10%中性緩衝ホルマリンで処理した固定細胞を持参した。観察に使用したのは高速レーザーraman顕微鏡「RAMANplus」である。
ガラスボトムディッシュに細胞懸濁液を入れ、100倍の水浸対物レンズで観察した。細胞の撮影方法を決めるために、まず、細胞の核の位置で、細胞を含むようにpoint-Z撮影を行った。次に、光学顕微鏡にて明瞭な像が得られるZ位置にて、核、細胞質、近傍のPBSの撮影を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
①核におけるpoint-Z撮影では、以下のような43のスペクトラムを得た。
ここから、主成分分析をすることで、43のスペクトラムが三つのグループにわけられ、point-Zで撮影した複数のデータから細胞由来の波形を選択できることを確認した。
②核、細胞質、近傍のPBSから得たデータを同様に主成分分析したが、核と細胞質のデータは明瞭な違いが無かった。無染色での光学顕微鏡観察にて、核と細胞質を正確に見極められていない可能性が考えられた。
以上の結果より、今後の細胞の撮影においては、1)細胞内の構造によらず、ランダムに3か所の撮影を行い一つの細胞のデータとすること、2)1か所の撮影では、point-Z撮影を行い主成分分析をすることで細胞由来のデータを選択すること、の二つのルールに従うことが決まった。
4.その他・特記事項(Others)
NIMS 竹村様、服部様に支援を受けた。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。
6.関連特許(Patent)
なし。







