利用報告書

イミダゾール類縁体の検出
横井孝紀1)
1) 名古屋大学 未来材料システム研究所

課題番号                :S-20-NU-0037

利用形態                :機器利用

利用課題名(日本語)    :イミダゾール類縁体の検出

Program Title (English) :Detection of imidazole analogs

利用者名(日本語)      :横井孝紀1)

Username (English)     :T.yokoi1)

所属名(日本語)        :1) 名古屋大学 未来材料システム研究所

Affiliation (English)  :1) Institute of materials and systems for sustainability、Nagoya University

 

 

1.概要(Summary )

1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジシアナミド(EMIM DCA)を原料として合成された窒素含有グラフェンは、濾過および遠心分離を行うことで精製している。この精製された窒素含有グラフェンについて、原料EMIM DCAの残留有無を確認するため、EMIM DCAと窒素含有グラフェンそれぞれの質量分析を依頼した。

 

2.実験(Experimental)

原料のEMIM DCA及び化合物の窒素含有グラフェンにそれぞれマトリックスとしてα-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸または2,5-ジヒドロキシ安息香酸を用いて質量分析(Bruker社製、MALDI TOF MS autoflex maX)を行った。

 

3.結果と考察(Results and Discussion)

質量分析により、窒素含有グラフェンには、EMIM DCAに対応するピークは検出されなかった。加えて、EMIM DCAのフラグメントと一致するピークも検出されなかった(図1、2)。これらの結果より、窒素含有グラフェンには原料のEMIM DCAの残留が無いことを明らかとした。

図1、窒素含有グラフェンのMSスペクトル

 

 

図2、EMIM DCAのMSスペクトル

 

4.その他・特記事項(Others)

窒素含有グラフェンは、名古屋大学齋藤永宏研究室よりご提供頂いた。また、測定は名古屋大学鳥居氏にご支援頂いた。

 

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)

なし。

 

 

6.関連特許(Patent)

なし。

 

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