利用報告書

カラミチックーディスコチック双液晶性アゾベンゼンートリフェニレン誘導体の 研究
真田ひかる1)・北川剛史1)・中村啓人1)・清水 洋2), 内田欣吾1)
1) 龍谷大学理工学部, 2) 奈良先端科学技術大学院大学

課題番号 :S-19-NR-0007
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :カラミチックーディスコチック双液晶性アゾベンゼンートリフェニレン誘導体の 研究
Program Title (English) :Calamitic-discotic bimesomorphic azobenzene-triphenylene derivatives
利用者名(日本語) :真田ひかる1)・北川剛史1)・中村啓人1)・清水 洋2), 内田欣吾1)
Username (English) :H. Sanada1), K. Kitagawa1), H. Nakamura1),Y. Shimizu2), K. Uchida1)
所属名(日本語) :1) 龍谷大学理工学部, 2) 奈良先端科学技術大学院大学
Affiliation (English) :1) Faculty of Science and Technology、Ryukoku University, 2) NAIST

1.概要(Summary)
我々は、6個の長鎖アルコキシアゾベンゼンをプロピレンエステル基により結合させたトリフェニレン誘導体(1-Cn-3:nはアルキル鎖の炭素数)が、カラミティック液晶性とディスコティック液晶性を示す双液晶性化合物であることを見出した。これら誘導体の液晶性と相転移挙動の解明を行うために末端アルキル鎖の異なる誘導体の合成と精製を行ってきた。これら化合物の構造確認は今まで元素分析と1HNMRで行ってきたが、以前質量スペクトル装置を使って構造確認を行った際、元素分析があっているとされた化合物に不純物が含まれている可能性が確認された。この化合物の分子量は3000近くと大きいものであるため元素分析では正確な測定が難しいのではないかと考えた。よって、以前測定して頂いた化合物の再合成精製を行い、化合物の純度を確認するために申請した。

2.実験(Experimental)
共同研究と技術代行を組み合わせて、MALDI-TOF 質量分析装置Spiral-TOF-MS(JEOL製JMS3000)を利用しマススペクトルを測定した。

3.結果と考察(Results and Discussion)
今回測定した化合物を図1に示した。前回の測定で複数の炭素鎖が混ざった混合物である可能性が指摘された化合物1-C11-3は今回の再合成精製により、質量スペクトルの純度の観点から信頼性の高い化合物が得られたことを確認できた。また、純度の高い化合物の液晶性を確認すると、前回のサンプルとは明らかに異なった挙動を示した。そのため、不純物が液晶性に大きく影響することが確認できた。

図1 質量スペクトルを測定した誘導体の分子構造.

4.その他・特記事項(Others)
本研究は、科研費基盤研究C JP15K05488の支援を受けて行ったものです。最後にマススペクトルの測定を行っていただいた奈良先端科学技術大学院大学 研究・国際部 研究協力課 物質創成科学技術区 西川嘉子 氏に感謝いたします。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
(1) 真田ひかる・北川剛史・中村啓人・太田 昇・関口博史・服部陽平・河合 壯・内田欣吾・清水 洋, カラミチックーディスコチック双液晶性アルコキシアゾベンゼン-トリフェニレンエステル結合体のSmA-Colr液晶相転移メカニズム,日本化学会 第100春季年会, 令和2年3月22日
(2) 北川剛史・真田ひかる・中村 啓人・美濃部 亮太・松本 宏紀・川原直樹・太田 昇・関口博史・服部陽平・河合 壯・内田欣吾・清水 洋, ロッド状-ディスク状両分子部分からなる液晶性化合物:エーテル基により結合されたアルコキシアゾベンゼン-トリフェニレン誘導体の液晶相転移, 日本化学会 第100春季年会, 令和2年3月22日

6.関連特許(Patent)
なし。

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