利用報告書

シリコン化合物の分子量測定
原田 勝可
名古屋大学 未来材料・システム研究所

課題番号 :S-17-MS-1093
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :シリコン化合物の分子量測定
Program Title (English) :Measurement of molecular weight of silicon compound
利用者名(日本語) :原田 勝可1)
Username (English) :Katsuyoshi Harada1)
所属名(日本語) :1) 名古屋大学 未来材料・システム研究所
Affiliation (English) :1) Nagoya University, Institute of Materials and Systems for Sustainability

1.概要(Summary )
高次シラン化合物は半導体等の先端材料として期待されている。高次になるに従って、不安定な化合物であり、合成、取扱い、評価が難しい点が問題であるが、我々は高次シラン化合物合成の出発物質としてSi-Si結合を有する化合物からのルートに着目して合成に着手している。合成した化合物の分子量を測定するため、MALDI-TOF質量分析を行う。

2.実験(Experimental)
1. 利用した装置の名称
MALDI-TOF型質量分析装(Applied Biosystems Voyager DE-STR)。

2. 実験方法
MALDIは通常Matrixを使用するが、適当な
Matrixが見つかっていないので、今回はMatrixなしで測定した。化合物が加水分解性を有するので、サンプルホルダーへの塗布を当方にて不活性雰囲気下で行い、貴所の装置までは不活性ガスを封入したデシケーターに入れて持参し、測定直前に装置にセットすることで、極力抑えることにした。

3.結果と考察(Results and Discussion)
 各種条件にて測定を行ったが、得られたスペクトルは再現性がなく、いずれもノイズレベルであり、分子量測定は出来なかった。
 原因は十分イオン化出来なかったためと思われる。対策としては、Matrixの探索を行う予定である。

4.その他・特記事項(Others)
MALDI-TOF型質量分析装置の使用に当たって支援を頂いた水川哲徳様、藤川清江様に御礼申し上げます。測定に習熟されているため、効率的に測定することが出来ました。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

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